セリエA (サッカー) 1954-1955

セリエA 1954-1955

イタリアサッカーリーグのトップディビジョンであるセリエAは、1898年にその歴史をスタートさせて以来、1954-1955シーズンをもって53回目の開催を迎えました。また、全国規模で単一リーグ制が導入されてからは、23シーズン目にあたります。このシーズンの開幕前、前年度の覇者はインテルでした。

概要

1954-1955シーズンのセリエAは、前シーズンからのチームの入れ替えを経てスタートしました。1953-1954シーズンの結果を受けて、パレルモとレニャーノの2クラブがセリエBへの降格が決定しました。代わって、セリエBからカターニアとプロ・パトリアが昇格し、新たにセリエAに加わることになりました。リーグはこれらの顔ぶれで、白熱したシーズンを迎えます。

シーズンの展開と結果

激しい優勝争いを繰り広げた1954-1955シーズンの頂点に立ったのは、ACミランでした。彼らはこの優勝により、クラブ史上通算5回目のスクデット（イタリアリーグ優勝タイトル）を獲得。前回の優勝が1950-1951シーズンであったため、4シーズンぶりの栄冠となりました。ACミランの強さを象徴するように、チームの攻撃を牽引したスウェーデン代表のストライカー、グンナー・ノルダールがこのシーズンの得点王に輝き、個人のタイトルとチームの成功を同時に手にしました。

リーグ戦における最終順位は、基本的に以下の基準に基づいて決定されました。

1. 最も多くの勝点を獲得したチームが上位となります。
2. 勝点が並んだ場合は、そのチーム間の得失点差が大きい方が上位となります。
3. 得失点差も同じ場合は、総得点数の多い方が上位と見なされます。

シーズン終了後の特記事項

1954-1955シーズンは、ピッチ上の戦いだけでなく、シーズン終了後の異例の展開でも記憶されることとなりました。セリエAへの残留を巡る不正行為が発覚し、これに関与したとされたウディネーゼとカターニアに対し、セリエBへの降格処分が下されました。これは、両チームがシーズン中に不正な手段を用いたとして告発されたことによるものです。

この裁定により、本来であれば規定の順位に基づきセリエBへ降格するはずだったスパルとプロ・パトリアは、一転してセリエAへの残留が認められるという事態が発生しました。結果として、順位表上の降格チームが変動するという、非常に稀な形でシーズンの最終的な確定が行われました。

また、このシーズンに関連して、インテルミラノは後に新設される国際クラブ対抗戦であるインターシティーズ・フェアーズカップの1955-58大会に招待されることが決定しました。

このシーズンの詳細な記録や順位表は、サッカーの統計などを扱う専門サイトや、イタリアサッカー史に関する文献（例えばフランコ・チェレッティ著『セリエAの20世紀』など）で確認することができます。

1954-1955シーズンのセリエAは、ACミランの優勝とノルダールの活躍、そしてリーグの公正性が問われる異例の出来事を含め、イタリアサッカー史において特筆すべきシーズンとなりました。

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