セントルイスカントリークラブ

セントルイスカントリークラブ (St. Louis Country Club)

セントルイスカントリークラブ（SLCC）は、ミズーリ州セントルイス郡ラドゥーに位置する、長い歴史を持つ名門カントリークラブです。全米ゴルフ協会（USGA）によって、全米で最初の100クラブの一つとして認定されています。

歴史

SLCCは1892年にポロクラブとして創立されました。1895年にクレイトンへ移転し、そこで1896年の全米オープン優勝者であるジェームズ・ファウリスを雇用し、9ホールのゴルフコースを建設、1896年10月に開業しました。1913年、クレイトンの人口増加により周囲が建て込んできたため、さらに西方に用地を探し、ラドゥーとプライスロードの角に位置する土地を取得しました。

この土地は元々セントルイス大司教区が所有していましたが、交渉の末、SLCCはこの土地を買い取ることに成功しました。そして、新たに18ホールのゴルフコースを建設するため、当時クラブのゴルフ部門会長であったジョージ・ハーバート・ウォーカーと共に、著名なゴルフコース設計家であるチャールズ・B・マクドナルドと契約しました。マクドナルドは建設作業をセス・レイノアに委ねたため、セントルイスカントリークラブのコースは、マクドナルドとレイノアによる数少ない共同設計のコースとして知られています。

チャールズ・B・マクドナルドは、全米ゴルフ協会（USGA）の設立者の一人であり、USGAが初めて主催した全米アマチュア選手権の初代チャンピオンでもありました。セントルイスカントリークラブのコースは、マクドナルドが設計したコースの中で最も西に位置しています。彼はその他にも、ナショナルゴルフリンクスオブアメリカ、スリーピーホロウ、パイピングロック、グリーンブライヤーズ オールドホワイトコース、エール大学ゴルフコース、ミッドオーシャンクラブ、シカゴゴルフクラブなど、数々の名門コースの設計を手掛けています。

トーナメント開催

セントルイスカントリークラブは、数々の重要なゴルフ競技の舞台となってきました。全米オープンや全米アマチュア選手権といったメジャー選手権、そして国際チーム大会であるカーティスカップなどが開催されています。

メジャー選手権
全米オープン
1947年：18ホールプレーオフ
全米アマチュア選手権
国際チーム大会
カーティスカップ

社会的側面

米国中に数多く存在する他のクラブ同様、SLCCは過去に反ユダヤ主義と人種差別の歴史を持っていました。クラブは長い間セントルイス地域のWASP文化の頂点に立つ存在とみなされており、1990年代前半には黒人のメンバーを認めることを拒否し、USGAを脱退しました。その後の数年間、他のクラブが黒人メンバーを認め始めた中で、SLCCだけは無所属状態を選ぶという状況が続きました。しかし、2006年の時点では、黒人のメンバーが1名在籍しています。

参考資料

Golfing Before The Arch: A history of Golf in St. Louis。Copyright 1996-2019 James F. Healey
セントルイスカントリークラブ：スポーツの遺産。Copyright 2009。ジェームズ・F・ヒーリー
第38回カーティスカップマッチプログラム。セントルイスカントリークラブ、2014年6月6〜8日。全米ゴルフ協会とレディースゴルフユニオン。

外部リンク

公式ウェブサイト
カーティスカップサイト'>2014カーティスカップサイト
ゴールドコース情報

セントルイスカントリークラブは、その美しいコースと豊かな歴史、そして過去の社会的な課題を通じて、アメリカのゴルフ文化を象徴する存在と言えるでしょう。

もう一度検索