セントローレンス郡 (ニューヨーク州)

セントローレンス郡概要

セントローレンス郡（英: St. Lawrence County）は、アメリカ合衆国ニューヨーク州の北端に位置し、2020年のデータで約10万8505人が居住している地域です。郡庁所在地はカントン村であり、オグデンズバーグが最も人口の多い都市として知られています。この郡名は、流れるセントローレンス川に由来し、フランスの探検家がこの川をカトリックの聖人聖ローレンスの祝日である8月10日に発見したことにちなんでいます。面積はニューヨーク州内で最大の郡となっています。

歴史

セントローレンス郡の歴史は、1683年にニューヨーク植民地で郡が設立されたことに始まります。そのころ、現在のセントローレンス郡はオールバニ郡に含まれていて、この巨大な郡はニューヨーク州北部とバーモント州のほぼ全域を含むものでした。その後、1766年にはカンバーランド郡が分離し、1770年にはグロスター郡が設立されましたが、どちらも現在ではバーモント州の一部となっています。

1772年には、オールバニ郡が残り3つの郡に再編され、トライアン郡とシャーロット郡（後にワシントン郡と改称）が設立されました。1784年には、シャーロット郡がワシントン郡に改名され、トライアン郡はモンゴメリー郡に変更されました。1788年には、ワシントン郡からクリントン郡が分かれ、1791年設立のいくつかの郡には現在のセントローレンス郡の一部が含まれていました。

1802年に、クリントン郡、ハーキマー郡、モンゴメリー郡の一部を統合してセントローレンス郡が設立され、最初の郡庁所在地はオグデンズバーグでしたが、1828年にカントン村に移転しました。この移転は、郡庁所在地を巡るオグデンズバーグとポツダムの間での争いを調停するために、州議会との間で行われた取引によるものでした。

地震

1944年9月5日、セントローレンス郡はマッセナを震源とするマグニチュード5.8の地震に見舞われました。この地震は北のカナダから南のメリーランド州、さらに東はメイン州から西はインディアナ州まで感じられたものであり、ニューヨーク州の歴史において最も大きな地震とされています。

地理

セントローレンス郡内にはアディロンダック公園の一部が位置し、オスウェガッチー川が流れるなど自然環境も豊かです。また、クランベリー湖やオゾニア湖などの美しい湖も多数存在します。ウェストに隣接する郡にはカナダのストーモント・ダンダス・グレンゲリー連合郡やリーズ・グレンビル連合郡などがあります。

教育機関

郡内では高等教育機関も充実しており、セントローレンス大学、ニューヨーク州立大学ポツダム校、クラークソン大学などがあります。さらに、セントローレンス・ルイスBOCES監督地区の管轄下に17の公共教育学区が存在します。これにより、地域住民の教育も支えられています。

まとめ

セントローレンス郡は、歴史的にも地理的にも多様性に富んだ地域であり、人々が生活する上で魅力的な要素が多く詰まっています。自然環境と教育機関の充実によって、住民にとって居心地の良い場所といえるでしょう。

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