セント・デイヴィッド教区 (グレナダ)

セント・デイヴィッド教区：グレナダ南東部の歴史と自然

セント・デイヴィッド教区は、カリブ海の島国グレナダに存在する行政区の一つで、グレナダ島の南東部を管轄しています。教区の首府はセント・デイヴィッズであり、面積は約44平方キロメートル、2019年の推計人口は約1.4万人です。この地域は、その入り組んだ海岸線と点在する美しい砂浜で知られています。

歴史

セント・デイヴィッド教区の歴史は、17世紀初頭に遡ります。1609年には、セント・デイヴィッド岬にメグリンという町が建設されました。その後、1721年にフランス人によってメグリン教区として正式に設置されました。18世紀後半には、この地で激しい戦闘が繰り広げられました。1795年から1796年にかけて発生したフェドン反乱では、メグリン教会に滞在していたイギリス軍と反乱軍が激突し、町は破壊されました。戦後、メグリンは再建されることなく放棄され、その歴史に幕を閉じました。

20世紀に入ると、セント・デイヴィッド教区は新たな歴史の舞台となります。1970年代には、モーリス・ビショップを指導者とするマルクス・レーニン主義政党、ニュージュエル運動が結成され、イギリスの支配に対する抵抗運動が展開されました。1974年のグレナダ独立後、ニュージュエル運動は左翼政党としてセント・デイヴィッド教区を本拠地とし、政治活動を活発化させました。しかし、エリック・ゲイリー首相が独裁的な色を強めると、ニュージュエル運動は反政府運動へと転じました。そして1979年、ゲイリーが外遊中にニュージュエル運動は無血クーデターを実行し、人民革命政府を樹立しました。

主要都市

セント・デイヴィッド教区には、以下の主要都市が存在します。

ロー・ラ・タント（Lower La Tante）
Marlmount
セント・デイヴィッズ（Saint David's）：教区の首府
ウェスターホール（Westerhall）

セント・デイヴィッド教区は、その美しい自然と豊かな歴史を通じて、グレナダの魅力を伝える重要な地域の一つです。

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