ソイ

タイ王国では、道路に独自の命名規則があります。主要道路は「タノン（thanon）」と呼ばれますが、タノンから分岐する脇道は「ソイ（Soi）」と呼ばれ、独特の番号付けシステムが用いられています。

ソイは、タノンから分岐する細街路を指すタイ語で、日本語で言うところの路地や側道に相当します。タノンを基準に、ソイには番号が割り当てられます。一般的に、タノンの進行方向に向かって左側が奇数、右側が偶数となります。しかし、番号の割り当ては連続しているとは限らず、ソイ10の次にソイ11が続くとは限りません。地理的な事情や開発の経緯によって、番号の並びは不規則になることが多くあります。そのため、ソイの番号だけでは位置を特定することが難しい場合もあります。番号に加えて、周辺のランドマークを頼りに位置を確認する必要があるでしょう。

主要なソイには、番号に加えて固有の名称が付けられている場合もあります。これは、そのソイが商業的に発展していたり、重要な施設が立地している場合などに多く見られます。

バンコクのスクムウィット通りは、こうしたソイの命名の例として非常に分かりやすい事例です。スクムウィット通りはバンコクを代表する主要道路の一つであり、多くのソイが分岐しています。その中でも特に有名なソイには、独自の名称が付けられており、地元の人々や観光客の間で広く認知されています。

例えば、スクムウィット通りには以下の様なソイがあります。

ソイ3（ソイ・ナナヌア）：歓楽街として知られるナナ地区へのアクセス道路として有名です。
ソイ21（ソイ・アソーク）：アソーク地区の中心部に位置し、高層ビルやホテルが立ち並びます。BTSアソーク駅にも近接しています。
ソイ55（ソイ・トーンロー）：洗練されたレストランやバーが立ち並ぶ、高級住宅街として知られています。
ソイ63（ソイ・エカマイ）：エカマイ地区の中心部で、飲食店やショップが充実しています。
ソイ71（ソイ・プリディパノムヨン）：比較的静かな住宅街が広がり、緑も多く落ち着いた雰囲気です。
ソイ77（ソイ・オンヌット）：オンヌット地区の中心部で、ローカルな雰囲気と近代的な施設が共存しています。

これらのソイは、それぞれ独自の個性と魅力を持っており、バンコクの多様な側面を垣間見ることができます。スクムウィット通りを訪れる際には、これらのソイにも足を運んでみることをお勧めします。それぞれのソイを散策することで、バンコクの街の多様性と活気を感じ取ることができるでしょう。 ソイの番号と名称を理解することで、バンコクでの移動がよりスムーズになり、より深いバンコク体験が得られるでしょう。

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