ソウルイーターノット!

『ソウルイーターノット!』解説

『ソウルイーターノット!』（SOUL EATER NOT!）は、大久保篤氏による漫画作品であり、人気作『ソウルイーター』の世界観を共有する外伝作品です。『月刊少年ガンガン』（スクウェア・エニックス）にて2011年から2014年まで連載されました。

概要

本作は、本編『ソウルイーター』の前年度の死武専を舞台に、3人の新入生、春鳥つぐみ、多々音めめ、アーニャ・ヘプバーンを中心に物語が展開されます。本編のキャラクターであるマカやソウルに加え、本作で初めて登場するキャラクターたちとの学園生活が主な軸となっています。

作者の大久保篤氏は、本編の設定を漫画で詳細に説明したいという思いから本作を執筆しました。コンセプトは「殺伐だけどウキウキライフ」。本編では語りきれなかった死武専やデス・シティの詳細な設定が描かれ、本編とは異なる視点から『ソウルイーター』の世界を楽しむことができます。

本編と本作を比較することで、キャラクターの過去と現在の立ち位置や心情の変化などを読み解き、より深く作品を理解できる構成となっています。

NOTとEAT

死武専には、生徒を区分する2つの学科、NOTとEATが存在します。

NOT（Normally Overcome Target）: 非戦闘員クラス。戦闘能力を持つものの、その力のコントロールを学ぶことを目的としています。死武専生の大多数がNOTに所属しています。
EAT（Especially Advantaged Talent）: 戦闘員クラス。能力を駆使して「悪」と戦うエージェントを目指します。本編の主人公であるマカやソウルはこちらに所属しています。

生徒は本名とは別に自分で決めた名前を名乗ることができ、届け出を出すことで2年間はその名前を使用できます。また、年齢に関係なく入学順に先輩後輩が決まりますが、授業によっては年齢に応じたクラス分けも行われます。

主要な登場人物

春鳥 つぐみ（はるどり つぐみ）: 本作の主人公。武器であり、鎌槍（ハルバード）に変身します。マカに憧れ、ツインテールにしています。「恋に恋する14歳」を自称し、ロマンチストな一面も持ち合わせています。
多々音 めめ（たたね めめ）: 職人。天然ボケな性格で、自分の名前を忘れてしまうこともあります。「睡拳」の使い手で、寝たまま戦うことができます。実は、洗脳されたスパイという裏の顔も持っています。
アーニャ・ヘプバーン / アナスタシア・ユングリング: 職人。某国の王女であり、「庶民」の暮らしに憧れて城を脱走し、死武専に入学しました。ロイヤルカラテやロイヤル槍術といった体術に長けています。
星☆茜（ほし あかね）: 死武専中央情報局に所属するエリート。アーニャの護衛のため、NOTに潜入しています。高い戦闘能力を持ちます。

アニメ

2014年4月から7月にかけて、テレビアニメシリーズが放送されました。アニメーション制作はボンズが担当し、本編『ソウルイーター』からのキャストも共通となっています。原作からの大きな変更はなく、忠実にストーリーが展開されました。

まとめ

『ソウルイーターノット!』は、『ソウルイーター』の世界観をより深く理解するための作品であり、新たなキャラクターたちの学園生活を通して、本編とは異なる魅力を楽しむことができます。本編ファンはもちろん、初めて『ソウルイーター』に触れる方にもおすすめです。

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