ソウルダンス

ソウルダンスとは

ソウルダンスは、1950年代を起源とし、1960年代から1970年代前半にかけて隆盛を迎えたダンスジャンルの一つです。ソウルミュージックのリズムに乗って踊る、多様なスタイルのダンスの総称として用いられます。

起源と発展

ソウルダンスのルーツは、1950年代の日本の米軍基地に駐留していた黒人たちが、男女で楽しんでいたダンスにあります。これらのダンスは、それぞれ独自の名称と踊り方を持っていましたが、総称として「ソウルダンス」と呼ばれるようになりました。1960年代から1990年代にかけて、ニュージャックスウィングなどのソウルミュージックに合わせて踊られ、ニューダンスと呼ばれることもありました。

多様なスタイル

ソウルダンスは、特定のダンスの名称ではなく、ソウルミュージックに合わせて踊る様々なダンスの総称です。1960年代には、モータウンサウンドなどの音楽に合わせて、男女ペアで踊るダンスとして広く普及しました。それ以前は、ステップダンスが主流だったようです。

当時アメリカでは、シミー、モンキーダンス、ツイスト、チキン、ハリー・ガリーなど、数多くのダンスが流行していました。特にシミーは、1918年を起源とする非常に古い歴史を持つダンスです。

1960年代後半には、ゴーゴーダンスが流行しましたが、ソウルダンスは米軍基地周辺やブラックミュージック専門店だけでなく、一般の市民にも広く踊られました。これらのダンスには、動物の名前、ダンスミュージックの曲名、スラングなど、様々な言葉が用いられました。代表的なものとしては、ブロードウェイ、ブーガルー、ホース、ペンギン、スネーク、バードなどがあります。また、ジェームス・ブラウンの楽曲にちなんだ、ポップコーン、マッシュドポテト、ホットパンツ、ストックなども人気を集めました。

1970年代には、バンプやハッスルのブームが起こり、ディスコの流行とともに、ウォーターゲート、バスストップ、スパンクなど、新たなダンスが次々と誕生しました。これらのダンスは、ダンス愛好家や熟練したダンサーたちによって広められていきました。

1980年代末には、ブレイクダンスの人気が衰え、ラップ歌手が好むダンスやハウスダンスが流行しました。ニュージャックスウィングのビートに合わせた、ランニングマン、マングース、ロジャーラビット、トゥループ、ロボコップなどのダンスも登場しました。

代表的なダンス

以下に、各年代を代表するソウルダンスの例を挙げます。

50年代・60年代：シミー、ツイスト、チキン、ハリー・ガリー
70年代：バンプ、ウォーターゲート、スパンク
80年代：ブレイクダンス、ヒップホップ

ダンス名が題名に使用された楽曲

ソウルダンスの中には、そのダンス名が楽曲のタイトルに用いられたものも多く存在します。以下に代表的な例を挙げます。

「ワツシ」 - オーロンズ
「ファンキー・チキン」 - ルーファス・トーマス
「ブーガルー」 - ウィルソン・ピケット
「ポップコーン」 - ジェームス・ブラウン
「マザー・ポップコーン」 - ジェームス・ブラウン
「ザ・バンプ」 - コモドアーズ
「ハッスル」 - ヴァン・マッコイ
「ドゥ・ザ・バス・ストップ」 - ファットバック
「スパンク」 - ジェームス・ブラウン

関連事項

ソウルダンスは、以下の音楽ジャンルと深く関連しています。

ソウル・ミュージック
ファンク
R&B
ディスコ

参考資料

1989年D.M.A出版What's Up Vol.1
1990年D.M.A出版What's Up Vol.2
* 1990年D.M.A Video It's New Dance

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