ソユーズMS-15

ソユーズMS-15は、2019年9月25日に打ち上げられたソユーズ宇宙船による有人宇宙飛行であり、国際宇宙ステーション（ISS）への第61次長期滞在クルー2名と、短期滞在者を輸送するミッションでした。この飛行は、ソユーズ宇宙船としては143回目の有人飛行にあたります。

特筆すべき点として、ソユーズMS-15は、有人宇宙飛行における役割がソユーズ2ロケットに引き継がれる前の、ソユーズFGロケットによる最後の飛行でした。また、ガガーリン発射台（1/5サイト）がソユーズ2ロケットに対応できるよう近代化改修される前の、最後の打ち上げでもありました。長年活躍したソユーズFGロケットの退役は、宇宙開発における一つの時代の終わりを告げる出来事と言えるでしょう。

クルー

ソユーズMS-15のクルーは、以下の3名で構成されました。

コマンダー: ロシア人宇宙飛行士
フライトエンジニア: アメリカ人宇宙飛行士
宇宙飛行士: アラブ首長国連邦（UAE）初の宇宙飛行士

このミッションには、UAE初の宇宙飛行士が参加したという点も大きな注目を集めました。中東地域からの宇宙飛行士の誕生は、宇宙開発のグローバル化を象徴する出来事であり、多くの人々に感動を与えました。

この歴史的な出来事を祝して、ソユーズロケットとUAE人宇宙飛行士の映像が、世界一高い建造物であるブルジュ・ハリファに投影されました。これは、宇宙開発における国際協力の重要性を示すとともに、UAEの宇宙開発への貢献を称えるものでした。

バックアップクルー

ソユーズMS-15には、バックアップクルーも存在しました。バックアップクルーは、メインクルーに万が一の事態が発生した場合に、代替としてミッションに参加する役割を担います。詳細なバックアップクルーの情報は割愛します。

ソユーズMS-15は、ソユーズFGロケットの退役、UAE初の宇宙飛行士の参加、そして国際協力の象徴となるブルジュ・ハリファでの映像投影など、多くの話題に彩られたミッションでした。このミッションは、宇宙開発の歴史に新たな1ページを刻むとともに、今後の宇宙開発における国際協力の重要性を改めて認識させるものとなりました。

脚注

ソユーズ宇宙船：ロシア（旧ソ連）が開発した有人宇宙船。長年にわたり、国際宇宙ステーションへの人員輸送を担ってきた。
ソユーズFGロケット：ソユーズ宇宙船を打ち上げるためのロケット。信頼性が高く、長年にわたり使用されてきた。
ガガーリン発射台：バイコヌール宇宙基地にある、ソユーズロケットの打ち上げに使用される発射台。人類初の有人宇宙飛行を成功させたガガーリンにちなんで名付けられた。
* ブルジュ・ハリファ：アラブ首長国連邦のドバイにある、世界一高い超高層ビル。

もう一度検索