ソルタムM72 155mm自走榴弾砲

ソルタムM72 155mm自走榴弾砲

ソルタムM72 155mm自走榴弾砲は、1970年代初頭にイスラエルのソルタム・システムズによって開発された自走榴弾砲です。この砲は、主にイスラエル国防軍向けに設計されたものであり、他国にも輸出の可能性がありました。その特徴は、イスラエル軍の戦車の車台に搭載することができる柔軟性にあります。

開発背景

ソルタム・システムズは、すでに自社製のM68 155mm榴弾砲を搭載したL33 155mm自走榴弾砲を開発しており、これはイスラエル国防軍に納入されています。さらに、M68の改良型であるM71 155mm榴弾砲も開発され、イスラエル軍のみならず、いくつかの他国にも供給されました。この流れを受け、自社開発の自走砲としてM72が誕生しました。

M72は、主にコンセプトとして、センチュリオン戦車やアメリカ製のM48パットン、M60パットン、西ドイツ製のレオパルト1など、多くの車両の車台に搭載できる設計がなされています。すべての自走砲システムが砲塔内に収められているため、相当な汎用性を持つことが特徴です。

技術的特徴

M72の最大の特長は、そのコンパクトな設計と汎用性にあります。自走砲に必要な機械装置が全て砲塔内に収まっているため、既存のさまざまな車両のシャーシに簡単に取り付けが可能です。これにより、陸上戦力を迅速に強化することが期待されました。

しかし、M72はその操作メカニズムが主に手動であるため、操作性にいくつかの制約がありました。その結果、イスラエル国防軍はM72を採用することを選ばず、より複雑な自動操作が可能なアメリカ製のM109 155mm自走榴弾砲を選びました。これにより、イスラエル軍は独自に改修されたバージョン、すなわち

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