ゾディアック (時計)

ゾディアック (Zodiac)

概要

ゾディアックはスイスの高級時計メーカーで、現在はフォッシル・グループの傘下にあるブランドです。1882年に設立されて以来、その技術とデザインの革新により、時計業界での地位を築いてきました。

歴史

ゾディアックの歴史は1882年に始まります。創業者のアリステ・カラメはスイスのル・ロックルに時計製造工場を設立し、当初の社名は「Ariste Calame」でしたが、後に「Zodiac」に変更されました。

1928年には、独自のゾディアックキャリバー1617ムーブメントを搭載したフラットポケットウォッチを一般公開しました。
1930年代に入ると、自動スポーツウォッチのデザインと制作に取り組み、その結果生まれたのがZodiac Autographicです。このモデルはパワーリザーブゲージ、耐衝撃性を持つクリスタル、ラジウムダイヤルを搭載し、水中での使用にも耐えるように設計されました。

1953年には、20気圧防水のシーウルフモデルが発表され、その名は今でも多くの時計愛好家に親しまれています。続いて1970年には赤いドットが文字盤を巡るアストログラフィックが登場しました。この時計は、そのユニークなデザインで多くの注目を集めました。

1970年代には左右非対称ケースのオリンポス自動巻きが発売されましたが、1990年にタグ・ホイヤーのウィリー・ガッド・モニエによってMontres Zodiac SAが買収されました。しかし、同社は1997年に倒産してしまいます。その後、1998年にGenender社の傘下となり、2001年10月1日にはフォッシル・グループが約470万ドルでZodiacブランド名の権利を取得しました。

2002年4月、バーゼルワールドウォッチショーで新たなゾディアックラインが発表され、2010年2月にはZMX（Zodiac Mission Extreme）ラインが登場しました。
2015年にはシーウルフモデルが「ヴィンテージ風」として復活し、1954年モデルを基にした新エディション「スキンダイバー」と「ダイバー」が再発行されました。

また、2018年には英国軍用時計として開発されたオリンポス・ミリタリー自動巻きが限定復刻されたことも特徴的です。さらに2019年にはアストログラフィックの誕生50周年を記念した特別限定モデルが発表され、多くのファンの心をつかみました。

ゾディアック事件との関係

興味深いことに、1960年代に発生した未解決の連続殺人事件「ゾディアック事件」では、犯人が送った手紙にゾディアックのシンボルマークが示されていました。1991年には、容疑者として逮捕には至らなかったアーサー・リー・アレンの自宅からは、ゾディアック社の腕時計が発見されました。この事件を元にした2007年の映画「ゾディアック」では、アレンを演じたジョン・キャロル・リンチがゾディアック社のダイバースウォッチ「Sea Wolf」を着用するシーンがあり、その影響力を感じさせます。

コラボレーション

最近では、アメリカのハードロックバンドKISSのドラマーであるエリック・シンガーとのコラボモデルも発表されています。このように、ゾディアックは音楽界との関わりを持つことで、独自のブランドイメージを確立しています。

結論

ゾディアックは、その長い歴史と独特なデザイン、技術で多くの時計愛好者から支持されています。今後の展開にも期待したいブランドです。

もう一度検索