タイガー・コネクション

『タイガー・コネクション』

概要

『タイガー・コネクション』（原題：洗黒錢、英題：Tiger Cage 2）は、1990年に香港で制作されたアクション映画です。監督はユエン・ウーピンが務め、主演にはドニー・イェンやロザムンド・クワン、デヴィッド・ウー、ロビン・ショウが名を連ねています。アクション振り付けにはユエン・ウーピンの弟であるユエン・チョンヤンやユエン・シュンイー、さらにはドニー・イェン自身も参与しています。

この作品は、マネーロンダリングに関する緊迫したドラマを描いており、原題の「洗黒錢」はそのまま「マネーロンダリング」という意味を持ちます。日本では1992年にVHSでリリースされたものの、長い間DVDとしては流通しませんでしたが、2015年にはデジタル・リマスター版が国内正規版として発売されました。

ストーリー

物語は、元刑事のドラゴン（ドニー・イェン）が離婚を切り出されたところから始まります。彼は、妻と離婚弁護士のマンディ（ロザムンド・クワン）の事務所にいます。そんな矢先、ロサンゼルスから700万ドルのマネーロンダリング資金を運ぶために香港にやって来たデビッド（デヴィッド・ウー）とケン（ディクソン・リー）の動きが交錯します。弁護士のワイズ（ロビン・ショウ）は、金を強奪し、二人に罪を着せるために襲撃を行います。

逃げるケンは、マンディの車に息絶え、事件はさらに深刻な展開を迎えます。帰宅したドラゴンは、自分のルームメイトであるペティー（ドゥドゥ・チェン）の遺体を発見し、事態は急速に混乱を極めます。ワイズは、交際相手のキャロルを抹殺するために殺し屋を差し向け、彼女が持っていると思われる大金を狙います。結果として、ドラゴンとマンディは殺人の容疑者として追われる身となり、警察やマフィアから逃れなければならなくなります。

一方、ワイズに裏切られたデビッドは、ドラゴンとマンディに接触し、彼らは共に金の行方を追うことになっていきます。

キャスト

• - ドニー・イェン（甄子丹） - ドラゴン・ヤウ
• - ロザムンド・クワン（關之琳） - マンディ・チャン
• - デヴィッド・ウー（吳大維） - デビッド・ウン
• - ロビン・ショウ（仇雲波） - ウィルソン・ワイズ
• - シンシア・カーン（楊麗青） - ヨン警部
• - ドゥドゥ・チェン（鄭裕玲） - ペティー
• - ロー・リエ（羅烈） - マフィアのボス、チウ

アクションシーン

本作の目玉は、後半に展開される数々のアクションシーンです。特に、ドニー・イェンとジョン・サルヴィッティとの日本刀バトルや、マイケル・ウッズとの倉庫での戦闘シーンが注目されます。ドニーは、自らアイディアを提案し、鎖で手を縛った状態の戦闘を演出しました。この設定は非常に困難を伴い、キックの動作さえも大きな労力が必要でした。

撮影監督はカメラの固定化を選び、わずかなズレでもNGとなってしまう厳しい状況がありました。また、この戦闘シーンに関してマイケル・ウッズは、ドニーとの戦いについてリハーサルなしでの短期間での仕上げだったと振り返っています。

最後に

『タイガー・コネクション』は、アクション映画としての魅力を存分に引き出し、緊迫感あふれるストーリー展開とともに多くのファンを惹きつけてきました。特に、キャストの演技力やアクション振り付けの独自性が評価された作品です。アクション映画を愛する人々にとって、見逃せない名作となっています。

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