タイトーメモリーズ

タイトーメモリーズシリーズ：懐かしのアーケードゲームを再び

1970年代から1990年代にかけて、数々の名作アーケードゲームを生み出したタイトー。その魅力的なゲームの数々を家庭用ゲーム機で楽しめるのが、『タイトーメモリーズ』シリーズです。PlayStation 2とPlayStation Portable向けに発売され、多くのタイトー製アーケードゲームが収録されたオムニバスソフトとして人気を博しました。

シリーズの特徴は、その圧倒的な収録タイトル数にあります。アレンジ版を含めると100本以上ものアーケードゲームが収録されており、その中には家庭用ゲーム機で初めてプレイできる作品も多数含まれています。シリーズを通して43タイトルもの作品が家庭用ゲーム機に初移植されたことで知られています。 タイトーが開発・販売した作品を中心に収録されているため、タイトーファンにとってはまさに夢のような作品と言えるでしょう。シリーズの略称は「タイメモ」として親しまれています。

PlayStation 2版：充実の収録タイトルとロック解除システム

PlayStation 2版では、『タイトーメモリーズ』上巻・下巻、『タイトーメモリーズII』上巻・下巻の計4作品が発売されました。各作品には20タイトル以上のアーケードゲームが収録されており、その中には『スペースインベーダー』、『バブルボブル』、『奇々怪界』、『ルナレスキュー』など、多くのタイトーを代表する名作が含まれています。

初期版では、一部の作品は最初からプレイできないようになっています。特定のコマンドを入力することでロックを解除し、全てのゲームをプレイ可能にするシステムが採用されています。しかし、廉価版では最初から全てのゲームがプレイできるよう改善されています。

また、シリーズIIでは「GT FORCE」というステアリングコントローラに対応した作品も収録されており、より臨場感あふれるプレイが楽しめるようになっています。更に、縦画面仕様のゲームを、縦画面でプレイできるよう対応しているのも大きな特徴です。ただし、アーケード版と完全に同じ仕様で収録されているとは限らず、『コンチネンタルサーカス』の3Dモード、『イグジーザス』の2画面版などは再現されていませんでした。

PlayStation Portable版：携帯機で楽しむタイトーワールド

PlayStation Portable版『タイトーメモリーズ ポケット』では、厳選された20タイトルが収録されています。PS2版で既に収録済みのタイトルが中心ですが、『クレイジーバルーン』、『バルーンボンバー』、『影の伝説』、『キャメルトライ』など一部の作品については、オリジナル版に加え、現代風にアレンジされた「2005」バージョンも収録されているのが特徴です。

アーケードゲームで縦画面だった作品についても、PSPを90度回転させることで縦画面でのプレイに対応しています。

海外版『Taito Legends』シリーズとの違い

日本国内で『タイトーメモリーズ』として展開されたシリーズとは別に、海外では『Taito Legends』シリーズが発売されました。両シリーズは、コンセプトは似ていますが、発売元や収録タイトルが異なる別作品です。収録タイトルの違いは、地域ごとの人気タイトルの違いを反映したものと考えられます。

初回限定版とキャンペーン

各作品の初回限定版には、「タイトーメモリーズブック」という冊子が同梱されていました。この冊子には、各タイトルに関する資料、開発者による解説、タイトーに関するコラムなどが収録されており、コレクターアイテムとしても価値が高いと言えるでしょう。

また、『タイトーメモリーズII』の上下巻発売時には、PlayStation 2版シリーズ4作品を収納できる『タイトーメモリーズコレクションBOX』が当たるキャンペーンも実施されました。

バージョンによる違いと注意点

初期版では、一部の作品で動作遅延などの問題がありましたが、後から発売された廉価版や再廉価版（エターナルヒッツ）では、これらの問題が改善されています。しかし、全てのタイトルにおいて改善されているとは限らず、逆に不具合が発生しているケースも報告されているため、全てのタイトルを最高の状態でプレイしたい場合は、全てのバージョンを入手する必要があるかもしれません。

まとめ

『タイトーメモリーズ』シリーズは、タイトーの歴史と魅力を凝縮した、まさに「タイトーファン必携」と言える作品群です。当時を知る世代にとっては懐かしい思い出が蘇り、若い世代にとっては、タイトーの偉大さを再認識できる貴重な機会となるでしょう。様々なバリエーションがあるため、自分に合ったバージョンを見つけるのも楽しみの一つと言えるでしょう。

もう一度検索