タイム・アフター・タイム (映画)

タイム・アフター・タイム（Time After Time）

『タイム・アフター・タイム』は、1979年に公開されたアメリカのSF映画で、1893年のロンドンを舞台にした独特なストーリー展開が魅力です。この映画は、H・G・ウェルズが主人公となり、彼の発明したタイムマシンを通じて時間を超える冒険が描かれます。

ストーリーの概要

物語は、H・G・ウェルズが新しい発明『タイムマシン』をお披露目する場面から始まります。ウェルズの友人たちが集まる中、警察官が現れ、切り裂きジャックの捜査を行うとのこと。事件は急展開し、友人のスティーヴンソン医師が手に血だらけの手袋を持っていたことから、彼の行方が問い直されます。その矢先、ウェルズのタイムマシンが未来から現れ、逃亡したスティーヴンソンを運んできてしまいます。ウェルズは、切り裂きジャックが未来に悪影響を及ぼすことを危惧し、彼の後を追う決意を固めるのです。彼は時空を超えた闘いに挑むことになります。

映画の特徴とキャスト

本作の監督であり脚本も手掛けたニコラス・メイヤーは、巧妙なプロットを使い、観客を引き込みます。主演にはマルコム・マクダウェルがウェルズを演じ、エイミー役にはメアリー・スティーンバージェンが起用されました。彼らの演技力が映画の魅力を高めています。特筆すべきは、ウェルズのタイムマシンのデザインが1959年の映画『タイム・マシン 80万年後の世界へ』へのオマージュである点です。

この映画は、アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭でグランプリを受賞したほか、サターン賞でも脚本賞と音楽賞を獲得しました。メアリー・スティーンバージェンは主演女優賞も受賞しており、彼女の演技が高く評価されています。また、ナショナル・ボード・オブ・レビューでもトップ10フィルムに選ばれ、その影響力は計り知れません。

受賞歴とその他のエピソード

『タイム・アフター・タイム』は、公開後に多くの賞にノミネートされ、受賞歴も豊富です。特に音楽においては、シンディ・ローパーのヒット曲『タイム・アフター・タイム』がこの映画のタイトルから着想を得たことでも知られています。

また、メアリー・スティーンバージェンは後に『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』にも出演し、再び時間旅行者の恋人を演じるなど、彼女のキャリアにおいても重要な位置を占めています。更に、映画の主演を務めた二人の俳優は、作品を通じて結婚に至りますが、それは後に離婚へと繋がります。

総評

この映画は、ただのSF映画に留まらず、友情や冒険、人間関係を深く探求しています。また、タイムトラベルというテーマを扱いながら、それがもたらす責任や倫理についても考えさせる作品です。『タイム・アフター・タイム』は今でも多くのファンに愛され、SF映画のクラシックとして的位置づけられています。

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