タイラー・キンリー

タイラー・ハリソン・キンリー

タイラー・ハリソン・キンリー（Tyler Harrison Kinley, 1991年1月31日生まれ）は、アメリカ合衆国フロリダ州プランテーション出身のプロ野球選手で、現在メジャーリーグベースボール（MLB）のコロラド・ロッキーズに所属する右投右打の投手です。彼のキャリアは多様なチームを経て成長してきたものであり、特にマイアミ・マーリンズとミネソタ・ツインズでの経験が特色です。

経歴

プロ入りとマーリンズ傘下時代

キンリーは2013年、MLBドラフトの16巡目（全体472位）でマイアミ・マーリンズに指名され、プロの世界に足を踏み入れました。初年度は傘下のルーキー級、ガルフコーストリーグ・マーリンズおよびA-級バタビア・マックドッグスでプレーしましたが、その成績は0勝1敗、防御率7.07と厳しいものでした。

翌年2014年には、A級グリーンズボロ・グラスホッパーズに転籍し、28試合に登板して3勝1敗、防御率2.70を記録。30奪三振を奪うなど好成績を残しました。続く2015年にはA+級ジュピター・ハンマーヘッズに昇格し、31試合に登板。成績は1勝3敗、防御率3.25、41奪三振でした。

2016年はAA級ジャクソンビル・サンズでスタートし、後にAAA級ニューオーリンズ・ゼファーズに上がりました。この年の総計44試合で2勝4敗、防御率4.53を記録し、63奪三振を果たしましたが、質には課題を残しました。2017年にはAA級ジャクソンビル・ジャンボシュリンプで開幕し、27試合で防御率5.19と振るわなかったものの、A+級ジュピターでは23試合で防御率1.98という安定した数字を残しました。

ツインズ時代

2017年オフにはドミニカ共和国のウィンターリーグに参加。ここで19回を投げ防御率0.47という素晴らしい成績を記録しました。これを受けて、12月にはルール・ファイブ・ドラフトでミネソタ・ツインズから指名されます。2018年にはツインズの開幕ロースターに入ると、4月7日にメジャーデビュー。ところが、4試合で防御率24.30という数字に終わり、26日にはDFAとなりました。

マーリンズ時代再契約

2018年5月1日、かつて所属していたマーリンズと再契約し、AAA級ニューオーリンズでプレー。その後、9月にはメジャーに昇格すると、9試合に登板し、防御率7.04でした。2019年には中継ぎとして52試合に登板し、3勝1敗1セーブ、防御率3.65を記録し、安定感を見せました。

ロッキーズ時代

2019年12月にはウェイバー公示を経てコロラド・ロッキーズに移籍。この新たな挑戦が彼にとってのさらなる成長の機会となるでしょう。

投球スタイル

キンリーは最速99.1mph（約159.5km/h）のフォーシームを用いる投手で、空振りを奪う能力が高いスライダーを投球の中心に据えています。ただし、彼には制球に課題があるため、さらなる成長が期待されています。

家族の背景

興味深いことに、キンリーはアメリカ合衆国第25代大統領ウィリアム・マッキンリーの末裔です。彼の先祖は、1901年にマッキンリー大統領が暗殺された際に、安全を求めて姓を「マッキンリー」から「キンリー」に変更したとされています。

今後の彼の活躍に期待しつつ、これまでのキャリアを振り返ることで、彼の成長と挑戦の物語を感じることができます。

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