タイラー・ボイド (サッカー選手)

タイラー・ドミニク・ボイド：二つの祖国を背負うサッカー選手

タイラー・ドミニク・ボイド（Tylor Dominic Boyd, 1994年12月30日 - ）は、アメリカ合衆国とニュージーランド、二つの国籍を持つ異色のサッカー選手です。ポジションはフォワード。

クラブでのキャリア

ボイドは16歳でメルヴィル・ユナイテッドAFCでキャリアをスタートさせ、その後ワイカトFCを経て、2012年にウェリントン・フェニックスFCに加入。17歳でAリーグデビューを果たします。2013-14シーズンには、20試合で2得点を挙げ、クラブの最優秀U-23選手に選ばれました。

2015年、ボイドはポルトガルのヴィトーリアSCへ移籍。その後、CDトンデラ、MKEアンカラギュジュ（トルコ）への期限付き移籍を経て、2019年にベシクタシュJK（トルコ）へ完全移籍。UEFAヨーロッパリーグでの初得点も記録しました。しかし、2020-21シーズンには外国人枠の関係で登録外となる苦渋も味わいます。その後、スィヴァススポル、チャイクル・リゼスポル（いずれもトルコ）へ期限付き移籍を繰り返し、2023年にはロサンゼルス・ギャラクシーに加入し、MLSの舞台へ。

代表でのキャリア

ボイドは、ニュージーランドU-20代表として2013 FIFA U-20ワールドカップに出場。2014年には、ニュージーランド代表として日本代表との親善試合で初出場を果たしました。

しかし、2019年、ボイドはアメリカ代表への鞍替えを決断。ニュージーランド代表での出場が親善試合のみだったことが、この決断を可能にしました。同年、CONCACAFゴールドカップの候補リストに選出され、ベネズエラ代表との親善試合でアメリカ代表デビュー。CONCACAFゴールドカップ・ガイアナ代表戦では代表初得点を記録し、その得点がアメリカ代表の1000得点目となるという、記念すべき瞬間を飾りました。さらに、この試合で彼はもう1得点を追加しています。

家族とサッカーへの原点

ボイドの父親はニュージーランド人、母親はアメリカ人です。タウランガで生まれた彼は、幼少期にカリフォルニア州サンタ・イネスへ移住し、10歳の時にニュージーランドへ戻りました。アメリカ時代、カリフォルニア大学サンタバーバラ校の試合でボールボーイを務めた経験が、サッカー選手を志すきっかけになったと語っています。

タイラー・ボイドは、二つの祖国の血を引き、様々な国でプレーすることで、その才能を開花させてきました。アメリカ代表としての今後の活躍にも期待がかかります。

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