タイラー・ロジャース (野球)

タイラー・スコット・ロジャース（Tyler Scott Rogers, 1990年12月17日 - ）は、アメリカ合衆国コロラド州リトルトン出身のプロ野球選手（投手）。右投右打。MLBのサンフランシスコ・ジャイアンツに所属しています。

特筆すべきは、双子の兄であるテイラー・ロジャースもプロ野球選手であること。こちらは左腕投手として活躍しています。

プロ入りとマイナーリーグでの実績

2013年のMLBドラフト10巡目（全体340位）でサンフランシスコ・ジャイアンツから指名され、プロとしてのキャリアをスタートさせました。ルーキー級からAAA級まで、着実にステップアップを重ね、以下の成績を残しています。

2013年：2球団合計20試合登板、1勝1敗、防御率2.30
2014年：2球団合計56試合登板、4勝0敗2セーブ、防御率1.81
2015年：2球団合計52試合登板、5勝2敗1セーブ、防御率2.00
2016年：2球団合計59試合登板、2勝2敗11セーブ、防御率3.27
2017年：AAA級55試合登板、4勝4敗10セーブ、防御率2.37
2018年：AAA級51試合登板、3勝2敗3セーブ、防御率2.13

メジャーリーグでの活躍

2019年8月27日にメジャー契約を結び、ついにメジャーデビューを果たしました。

2022年4月11日のパドレス戦では、兄テイラーとの対面が実現。メンバー表の交換を兄弟で務めるという粋な計らいもありました。試合にも出場し、史上5組目の双子の同一試合出場という記録にも名を刻みました。

投球スタイル

タイラー・ロジャースの最大の武器は、近年では珍しい低いアングルから投げるサブマリン投法です。中でも70マイル台の浮き上がるスライダー（通称：ライジングスライダー）は、見る者を魅了します。決して速い球ではありませんが、「フリスビー」に例えられるほどの変化量と独特の軌道で、打者を翻弄します。ど真ん中に入っても空振りを奪えるほどの威力があります。

人物

一卵性双生児である兄テイラーとは非常によく似ており、テイラーがタイラーの所属するジャイアンツが出場していた2021年のナショナルリーグディビジョンシリーズをスタンドから観戦しにきた際には、ファンからテイラーが「なぜスタンドにいるのか？」と勘違いされたほどです。

2022年12月28日、兄テイラーがジャイアンツと3年総額3300万ドルの契約を結び、兄弟揃って同じユニフォームを着てプレーすることになりました。これはファンにとっても非常に喜ばしいニュースであり、今後の兄弟での活躍が期待されています。

タイラー・ロジャースは、その独特な投球フォームと武器であるスライダーで、これからも多くの野球ファンを魅了し続けるでしょう。そして、兄テイラーとの兄弟での活躍から目が離せません。

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