タクテクス

タクテクス: ウォー・シミュレーションゲーム専門誌

『タクテクス』は、日本で初めてのウォー・シミュレーションゲームを専門に扱った雑誌で、ホビージャパンにより1981年12月に創刊されました。最初は隔月刊として発行されていましたが、1985年には月刊化されました。その後、1990年に一時休刊となり、1990年8月からは『季刊タクテクス』として再スタートを切りましたが、最終的には1992年に終了しました。近年、2021年にゲームマーケットで復刊の計画が発表され、2022年3月に新たな号が発売されました。

雑誌の歴史と変遷

『タクテクス』は当初、ウォー・シミュレーションゲームに特化していましたが、後にテーブルトークRPGに関する情報も取り上げ始めたことから、幅広いゲーマーから支持を受けるようになりました。また、テーブルトークRPG記事の増加に伴い、1987年には特定の号でテーブルトークRPGのみを扱う形式が導入されるなど、編集方針にも変化が見られました。

初期の発行号はモノクロでしたが、4号以降はカラーが導入され、購読者のニーズに応えるため充実度が増しました。これに伴い、提携していた海外ゲーム会社の製品も数多く組み込まれ、雑誌にはゲームのイントロダクションや攻略法、未訳ゲームのルール翻訳など多様なコンテンツが掲載されていました。特に付録ゲームに関しては、読者にとって手に取りやすい価格設定となっており、学生ゲーマーには大変人気がありました。

付録ゲームの多様性

付録として多数のゲームが誌面に掲載され、その多くは海外のゲームを翻訳したもので構成されていました。特に、ボードゲームの付録ゲームは、マップやユニットを自作する形で提供されており、手作り感が強調されると共に、一部の作品は今でも評価される名作として語り継がれています。たとえば、非常に多くのユーザーに楽しまれた「シェルブール攻防戦」や「ドンキーコマンド」といったゲームがその一例です。

また、季刊版として刊行された『季刊タクテクス』でも、オリジナルのシナリオやキャンペーンについての特集が多くあり、これが新たな冒険に挑むきっかけとなりました。

ゲーマーへの影響

『タクテクス』は、ウォー・シミュレーションゲームだけでなく、テーブルトークRPGの普及にも大きな役割を果たしました。多くのゲーマーたちはこの雑誌を通じて新しいゲームやプレイスタイルを知り、自身のプレイグループでの活動や大会に参加するようになりました。また、当時の日本におけるアナログゲーム文化の発展にも寄与しました。復刊にあたっても、多くのファンが期待し、再びそのページをめくることを楽しみにしています。

まとめ

『タクテクス』は日本のゲーム文化において非常に重要な位置を占めており、希少な資料やゲーム情報を提供し続けてきた雑誌です。1981年から1992年までの間、多くの熱心なファンを魅了し、近年の復活によってさらに多くの人々にその魅力が届くことが期待されています。これからも『タクテクス』は新たなゲーム体験を提供していくことでしょう。

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