タケロー幸せ気分で

タケロー幸せ気分で

「タケロー幸せ気分で」は、1989年から1990年にかけてTBSラジオで放送されたある生ワイド番組です。放送期間は、およそ1年3ヶ月にわたり、平日の午後1時から3時45分までの枠で、多くのリスナーに親しまれました。この番組のパーソナリティは、森本毅郎氏で、彼はNHK出身であり、1984年にTBSとの専属契約を結んだことから、ラジオに新たな風を吹き込む存在となりました。

番組の特色

「タケロー幸せ気分で」は、その名の通り、リスナーに楽しく幸せな気持ちを提供することを目的にしていました。番組は3部構成で構成されており、第一部ではニュースと情報、第二部では娯楽に関するトークやゲーム、第三部では音楽とトークを中心に展開されました。この番組の目的は、ラジオを普段聞かない人々に参加してもらうことだったため、森本氏の個性的なキャラクターを最大限に引き出すよう工夫が凝らされていました。

森本氏は、番組名に愛称の「タケロー」を取り入れることで、リスナーとの距離を縮める試みを行いました。また、番組全体が「タケロー気分」に包まれるように、リスナーからのリクエストや投書の募集も積極的に行い、多くの参加を促しました。例えば、「タケローに着せたい手編みセーター」という企画では、リスナーが送ったハガキの数が2万通を超えるなど、大変な盛り上がりを見せました。

森本毅郎の挑戦

森本氏はラジオに対する経験が乏しく、番組開始前にTBSの先輩アナウンサーである遠藤泰子氏から指導を受けたと言います。この経験から、ラジオの特性とその魅力について深く理解するようになり、特に「ラジオは庶民のメディア」であると感じるようになりました。それに伴い、彼はTBSと自宅の往復に電車を利用し、街の取材を自転車で行くことにも挑戦しました。この活動は時には厳しい天候条件下で行われ、森本氏はそれを「過酷な条件下での仕事は初めて」と振り返っています。

もちろん、彼は最初はこのスタイルに抵抗を感じたものの、徐々にリスナーとのリアルタイムでの交流を楽しむようになり、ラジオの持つ双方向の魅力に気づき、前向きに取り組むように変わったといいます。

放送内容の詳細

「タケロー幸せ気分で」は、月曜日から金曜日まで放送され、次のようなタイムテーブルで進行しました。

• - 13:00 オープニング、TBSニュース、交通情報、天気予報
• - 13:10 タケローのトピック最前線
• - 14:00 TBSニュース、天気予報
• - 15:30 日産 タケローのハートフルにっぽん
• - 15:55 エンディング

多彩なコーナーには、一般的なニュースや気象情報に加え、リスナーの参加を得られる娯楽的な要素が豊富に盛り込まれており、聴取者に親しみやすい内容となっていました。

最終的に、番組は1990年4月に終了しましたが、森本氏は翌週に新たな番組「森本毅郎・スタンバイ!」で再スタートを切りました。彼のラジオ界における挑戦が評価され、多くのリスナーに影響を与えたことは間違いありません。

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