タタマガッチ沖の海戦

タタマガッチ沖の戦い

タタマガッチ沖の戦いは、1745年6月15日、ニューイングランドの軍艦3隻が、フランスと同盟関係にあったインディアンを乗せた護衛艦隊と戦った海戦です。この戦いは、当時の北米大陸における英仏の勢力争いの一環であり、特にルイブールの戦いにおける戦略的な重要性を持っていました。

歴史的背景

1745年5月、フランス軍のポール・マリン・ド・ラ・マルグは、200人の部隊と100人のミクマク族を率いてアナポリスロイヤルを包囲しました。しかし、ルイブール防衛の救援のため、包囲を解いてルイブールへ向かいました。

戦闘の経緯

大尉デヴィッド・ドナヒュウが指揮するレゾリューション号（12門）には、ターター号（14門）とボネッタ号（6門）が随行していました。ターターとボネッタがフランスとインディアンの野営地と思われる場所からの煙を追跡している間、マリン率いるフランス艦隊が現れました。

ドナヒュウは、インディアンのカヌーに対し、レゾリューションにフランス国旗を掲げ、フランスの私掠船を装いました。しかし、風が凪ぎ、レゾリューションはフランス艦隊とカヌーに囲まれました。1745年6月15日午前10時、ドナヒュウはイギリス国旗を掲げ、2時間にわたる戦闘が始まりました。ドナヒュウによれば、レゾリューションは多数の砲弾を浴びせ、フランス艦隊に大きな損害を与えました。

フランスの護衛艦隊はタタマガッチへ退却し、ニューイングランド軍の攻撃に備えて砦を築きました。しかし、ヒューロン族は戦況の悪化から護衛艦隊を見捨て、ケベックへ帰還しました。

ルイブールの戦い後の英仏関係

タタマガッチ沖の戦いは、マリンのルイブールへの救援を妨害し、ルイブールの陥落に大きな影響を与えました。しかし、その数週間後、ドナヒュウは再びマリンと交戦し、現在のカンゾ海峡付近で上陸したところをインディアンに包囲され、殺害されました。伝えられるところによると、インディアンはドナヒュウの血をすすり、体の一部を食べたと言われています。この悲劇的な出来事は、ルイブールに暗い影を落としました。

記念碑

この戦いを記念して、1939年8月、タタマガッチの港を見下ろす地に記念碑が建てられました。

参考文献

History of the state of Rhode Island and Providence plantations, Volume 2, p. 148
William Pote's Journal
Acadians at Tatamagouch by Patterson pp. 18–20
Frank Harris Patterson. History of Tatamagouche. Halifax: Royal Print & Litho., 1917 (also Mika, Belleville: 1973).
* Patterson,Frank. A History of Tatamagouch

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