タペストリー -you will meet yourself-

2009年 2月27日にlightより発売された、Windows向け18禁恋愛アドベンチャーゲーム『タペストリー -you will meet yourself-』は、余命宣告を受けた主人公・吾妻はじめと、彼を取り巻くヒロインたちの物語を描いた作品です。

ストーリー

主人公のはじめは、高校の手芸部で仲間たちと楽しい日々を送っていました。しかし、ある日突然の昏倒と入院。検査の結果、現代医療では治らない難病を患っており、余命は半年と告げられます。

この事実を仲間たちに隠そうとするはじめ。しかし、幼馴染でメインヒロインの潮見ひかりは、偶然にもその事実を知ってしまいます。それでも、普段通りにはじめと接しようとするひかり、そして、他の手芸部員たち。

限られた時間の中で、彼らはどのように「今という永遠」を生きていくのか。それぞれの想いが交錯する、感動的な物語が展開します。闘病シーンは控えめですが、残された時間をどう生きるか、そして未来へどう繋げていくのかというテーマを、主人公とヒロインたちの視点から丁寧に描いています。

ゲームタイトルにもなっている「タペストリー」とは、主人公が作る手芸品。ストーリーにおいて、重要な意味を持つアイテムとして登場します。

システム

本作では、lightが開発した新システム「A・W・B・S（アクティブ・ワード・バルーンシステム）」が導入されています。これは、登場人物のセリフが、画面下部のウィンドウではなく、漫画の吹き出しのように表示されるシステムです。これにより、より視覚的に分かりやすく、臨場感あふれる演出を実現しています。

ストーリーは全ルート共通で0話から10話まで構成され、0話では主人公の余命が示唆されます。選択肢による分岐は1話から始まり、5人の攻略可能なヒロインがいます。

キャラクター

メインキャラクター

吾妻はじめ (あずまはじめ): 主人公。手芸部唯一の男子部員で、手芸の腕前はプロ級。お調子者だが仲間思いな性格。難病に罹患し、余命半年と宣告されている。
潮見ひかり (しおみひかり): はじめの幼馴染でメインヒロイン。大食い。不器用ながらも手芸部員。はじめに恋心を抱いている。
羽鳥詩 (はとりうた): はじめのクラスメイトで手芸部員。ひかりの親友。マイペースな性格で成績優秀。ヴァイオリンが得意。はじめへの恋心を抱いている。
茅野美那 (かやのみな): はじめのクラスメイトで手芸部員。真面目で堅物な性格だが、仲間思い。手芸の腕も確か。
桜井紗希 (さくらいさき): 手芸部唯一の後輩部員。明るく笑顔が絶えない性格。手先は不器用だが、運動神経抜群。
真里谷遥海 (まりやつはるみ): 手芸部部長。部長だが手芸はしない。面白半分に手芸部を建て直した。放浪癖がある。

サブキャラクター

上総真司 (かずさしんじ): はじめの親友。テニス部員。巨乳好き。
清川幾人 (きよかわいくと): 学生自治会会長。はじめ、ひかり、真司の幼馴染。
吾妻晋平 (あずましんぺい): はじめの父。「マナ」の店長。手芸の腕が素晴らしい。
吾妻陽子 (あずまようこ): はじめの母。明るく、料理担当。「マナ」で働く。

スタッフ

原画: Gユウスケ
シナリオ: 佐野晋一郎
音楽: 樋口秀樹
ボーカル: WHITE-LIPS、凛

音楽

オープニングテーマ「ピースワーク」 (歌: 凛)
挿入歌「片思い日記帳」(歌: WHITE-LIPS)
* エンディングテーマ「ふたり」(歌: 凛)

本作は、個性豊かなキャラクターと、切なくも温かい物語、そして新しいシステムによる演出が魅力の作品です。余命宣告を受けた主人公の心情、そして彼を取り巻く人々の想いが繊細に描かれています。

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