タミ・キウル

タミ・キウル（Tami Petri Antero Kiuru、1976年9月13日 - ）は、フィンランド、南スオミ州ヴァンター出身の元スキージャンプ選手です。

7歳でスキージャンプを始めたキウルは、1993年3月28日にスロベニアのプラニツァでワールドカップデビューを果たしました。しかし、その後しばらくはワールドカップに出場する機会に恵まれませんでした。1995年12月には、ラハティでの練習中に転倒し、鎖骨骨折と肺損傷という重傷を負ってしまいます。

この怪我の影響で、キウルは1996/97シーズンから1998/99シーズンまで、主にコンチネンタルカップを転戦することになりました。1999年2月7日、チェコのハラコフで8位入賞を果たし、ついにワールドカップに復帰します。

翌シーズンからは、当初からワールドカップメンバーに選ばれるようになります。2001年3月17日には、プラニツァで開催されたフライング団体戦で、チームの3番手として優勝に大きく貢献しました。翌日の個人戦でも5位入賞を果たしています。

2003年には、世界選手権代表に初めて選出され、ラージヒルで10位、ノーマルヒルで5位入賞を果たしました。そして、団体戦では見事金メダルを獲得しました。同年3月15日には、ラハティで開催されたワールドカップで自己最高となる3位に入賞し、初の表彰台を経験しました。プラニツァの団体戦でも再び優勝に貢献し、シーズン総合では21位となりました。

2003/04シーズンは、キウルにとって飛躍のシーズンとなりました。2003年12月14日、ドイツのティティゼー＝ノイシュタットで開催されたワールドカップで初優勝を飾ります。さらに、スキーフライング世界選手権では、個人で銅メダル、団体で銀メダルを獲得しました。

その後も、2005年の世界選手権と2006年のトリノオリンピックで、ともに団体銀メダルを獲得するなど、チームに貢献しました。

しかし、2007年3月にプラニツァで着地後転倒し、左膝前十字靭帯断裂という重傷を負ってしまいます。8ヵ月後の11月には競技に復帰しましたが、ワールドカップへの復帰はシーズン終盤の3月となりました。膝の怪我は完全に回復することはなく、2008/09シーズンを最後に現役を引退しました。

現役引退後、キウルはスキージャンプに加えて、フィンランドのデータ通信会社Nordic LAN & WAN Communication Oyで働いています。また、2004年4月には結婚し、アルペンスキーやテレマークスキー、ゴルフや写真など、多彩な趣味を楽しんでいます。

主な戦績

世界選手権
2003年　団体金メダル
スキーフライング世界選手権
2004年　個人銅メダル、団体銀メダル
オリンピック
2006年トリノオリンピック　団体銀メダル
ワールドカップ
2003年12月14日　ティティゼー＝ノイシュタット大会　優勝

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