タムボン

タムボン（Tambon）とは

タムボン（Tambol, Tambon, Tumbon; タイ語: ตำบล）は、タイにおける地方行政組織の単位の一つです。アムプー（郡）の下に位置し、ムーバーン（村）を束ねる中間的な役割を果たしています。日本語に相当する明確な言葉がないため、文脈によって「集落」、「町」、「準郡」などと訳されることがあります。

行政組織としてのタムボン

タムボンは、法人格を有する行政組織として機能しています。その組織構造は、以下のように構成されています。

町長（กำนัน）: タムボンの長として、住民の投票によって選出されます。町長は、タムボン内の各村の村長（プーヤイバーン）の中から立候補した者が選ばれます。
村長（プーヤイバーン）: 各ムーバーン（村）の代表として、村の住民によって選出されます。
医師: タムボンに所属する医師の中から、町長によって選ばれます。
小学校教員: タムボンに所属する小学校教員の中から、町長によって選ばれます。

これらのメンバーでタムボンの運営が行われます。また、場合によっては、これらの上に町議会が設けられることもありますが、タイの中央政府の力が強いため、地方自治機関としての機能は限定的です。

タムボンの役割

タムボンは、地域住民の生活に密接に関わる行政サービスを提供しています。具体的には、以下のような役割があります。

地域住民の意見を収集し、行政に反映する
地域における公共施設の整備や維持管理
地域における福祉や教育の向上
地域住民の安全確保
地域経済の活性化

タムボンは、地域社会の発展に不可欠な役割を担っています。ただし、中央政府の力が強く、地方自治機関としての機能は限定的であるため、地域住民の意見が十分に反映されないという課題も指摘されています。

関連事項

タイの地方行政は、県、郡、タムボン、村という階層構造で組織されています。タムボンはその中間的な役割を担っています。

タイの県: タイの地方行政区分における最上位の単位です。
* 一村一製品運動: タイ政府が推進する地域活性化のための政策です。各村の特産品を開発・販売することで、地域経済の発展を目指しています。

タムボンは、タイの地方行政における重要な単位であり、地域住民の生活に密接に関わる存在です。タムボンの活動を理解することで、タイの地方行政の現状をより深く理解することができます。

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