タルチシオ・ブルニチ

タルチシオ・ブルニチの生涯と功績

タルチシオ・ブルニチ（Tarcisio Burgnich）は、1939年4月25日にイタリアのルーダで生まれた元プロサッカー選手です。彼は主にDF（ディフェンダー）としてプレイし、スイーパーや右サイドバックとして知られています。ブルニチのサッカーキャリアは、彼がこれまでに達成した多くの偉業により、特にイタリア国内外で高く評価されています。

経歴の始まり

ブルニチはSSCナポリのユースアカデミーで育ち、1958年にウディネーゼでプロとしてのデビューを果たしました。彼のプレースタイルは堅実で、攻撃を防ぐカウンターを得意としていました。この時期、彼は徐々に名を馳せるようになり、その後ユヴェントスやパレルモでさらに経験を積むことになります。

インテルでの成功

1962年、ブルニチはインテル・ミラノに加入しました。このクラブにおいて、彼はエレニオ・エレーラ監督の下で「グランデ・インテル」と称される強力なチームの一員として数々のタイトルを獲得しました。インテルでは12年間を過ごし、467試合に出場して数々の栄冠を手にしました。

ブルニチが在籍していた1960年代から1970年代にかけて、インテルはスクデット（国内リーグ優勝）を計5回、UEFAチャンピオンズカップを2回、インターコンチネンタルカップも2回制覇しました。これは彼にとって非常に充実した時期であり、ディフェンダーとしての才能を最大限に発揮する場となったのです。

代表としての活躍

また、ブルニチはイタリア代表チームとしても活躍し、10年以上の間に多くの国際試合に出場しました。特に1968年のUEFA欧州選手権では、イタリアを優勝へと導く立役者となりました。このような国際舞台での経験が、彼のキャリアをさらに光り輝かせました。

FIFAワールドカップにも3度出場し、1970年大会ではブラジル代表との決勝に臨みました。その試合は彼のキャリアの中でも特に記憶に残るもので、ブルニチは試合に臨む前にペレに対して「彼も他の人と同じように皮と骨でできている」と自分に言い聞かせたものの、実際にはその偉大さに直面することとなりました。

引退後の活動

1974年にブルニチはナポリに移籍し、1977年に現役を引退しました。引退後はサッカー界を離れることなく、1978年にはASリヴォルノ・カルチョの監督に就任し、その後も多くのクラブを指導しました。

獲得タイトル

ブルニチの選手としての成果を以下にまとめます：

• - スクデット：1960-61, 1962-63, 1964-65, 1965-66, 1970-71
• - UEFAチャンピオンズカップ：1963-64, 1964-65
• - インターコンチネンタルカップ：1964, 1965
• - UEFA欧州選手権：1968

正確な守備とリーダーシップで知られるタルチシオ・ブルニチは、イタリアのサッカー界において重要な存在でした。2021年5月26日にこの世を去りましたが、彼の功績は今なお多くのサッカーファンの記憶に残っています。

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