ターゲスシャウ

ターゲスシャウ：ドイツ国民的ニュース番組の詳細

ターゲスシャウ（Tagesschau）は、ドイツ公共放送連盟（ARD）が制作し、ドイツ全土で放送されている、最も権威のあるニュース番組の一つです。その歴史は古く、1952年12月26日に北西ドイツ放送で放送を開始して以来、ドイツのニュース報道において中心的な役割を果たしてきました。

歴史

ターゲスシャウは、直訳すると「今日のショー」という意味で、かつて存在した週刊ニュース映画「Wochenschau」をもじって名付けられました。当初は週3回の放送でしたが、1956年から月曜日から土曜日、1961年からは日曜日にも放送されるようになり、現在では毎日欠かさず放送されています。

特に、毎日20:00（中央ヨーロッパ時間）から放送される本編は、平均して33%という高い視聴率を誇り、最大で1000万人の視聴者を集めます。この20時からの放送は15分間で、その終了時刻である20時15分は、ドイツにおけるテレビのプライムタイムの開始時刻とされています。1990年代後半には、民間放送局が20時からの番組放送を試みましたが、ターゲスシャウの圧倒的な人気には敵わず、短期間で中止されました。

1978年からは、深夜版として「ターゲステーメン」（Tagesthemen、「今日のテーマ」の意）が開始され、日中のニュースをより深く掘り下げて分析・解説する30分の番組として、毎晩22時15分から放送されています。さらに、0時30分頃からは深夜版の「ナヒトマガジン」（Nachtmagazin、「ナイトマガジン」の意）も放送されています。

長年放送されていた日曜日のランチタイムのニュース番組「ブォヘンシュピーゲル」（Wochenspiegel）は、2014年に惜しまれつつ終了しました。

特徴

ターゲスシャウのトレードマークは、20時の時報と、それに続くClaudia Urbschat-Minguesによるアナウンス「Hier ist das Erste Deutsche Fernsehen mit der Tagesschau」（こちらは第1ドイツテレビのターゲスシャウです）です。オープニングテーマ曲は、1956年から変わっておらず、何度かアレンジが加えられていますが、そのメロディーはドイツ国民にとって非常に馴染み深いものです。直近では、映画音楽作曲家のハンス・ジマーが編曲を担当しました。

2010年12月31日には20000回目の放送を迎え、2012年12月26日には放送60周年を迎えました。

キャスター

長年にわたり、多くの著名なキャスターがターゲスシャウの顔として活躍してきました。以下はその一部です。

チーフアンカー

ヤン・ホーファー（2004年から）
カール＝ハインツ・ケプケ
ヴェルナー・ファイグル
ダクマー・ベルコフ
ヨー・ブラウナー

プレゼンター

Jens Riewa
Claus-Erich Boetzkes
Susanne Daubner
Thorsten Schröder
Susanne Holst
Astrid Vits
Michail Paweletz
Tarek Youzbachi
Judith Rakers
Linda Zervakis

日本での放送

日本では、かつてNHK BS1でターゲスシャウが放送されていましたが、2019年3月31日をもってレギュラー放送は終了しました。ただし、現在でも、第2ドイツテレビ（ZDF）のニュース番組「ホイテ」が放送できない場合に、ターゲスシャウが代替として放送されることがあります。

ターゲスシャウは、ドイツのニュース報道を代表する番組として、これからもその役割を果たし続けるでしょう。

関連情報

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