ターゲットアーチェリー

ターゲットアーチェリーの概要

ターゲットアーチェリーは、アーチェリー競技の一種で、特に屋外での対人競技です。この競技は、平坦な射撃場で行われ、選手は指定された距離から矢を放ち、的に当たった得点で競います。男子と女子で射る距離が異なり、男子は90m、70m、50m、30m、女子は70m、60m、50m、30mの4つの距離から、それぞれ36射を行います。合計で144射、すなわち各選手が計144本の矢を放つことになります。

射撃のルールおよび得点方法

競技は、1エンドにつき6本の矢を射つスタイルで、70mの距離からスタートします。これを12回繰り返し、計72本の矢を射ちます。的は5色の環帯に分かれており、中心に近いほうから順に黄、赤、青、黒、白の5色で構成されています。短距離の場合、中心の直径は8cmで、ここに当たると10点となり、外に向かって9点、8点と得点が減少していく仕組みです。

過去の競技スタイルと現行のルール

かつては、「シングルラウンド」と呼ばれる形式が一般的でした。シングルラウンドでは、長距離の射撃として90m、70m、60mの距離を使用します。選手はこの距離で、直径122cmのターゲットに向かって各エンド6本の矢を4分以内に射ちます。この方式では、36射を長距離で行い、さらに短距離でも72射を行うことになっていました。ただし、最近では時間短縮と視覚的興味を増すために、決勝ラウンドにおいては「オリンピックラウンド」というトーナメント方式が導入されています。

トーナメントの進行

オリンピックラウンドや世界選手権においては、予選が終わった後に上位選手が決勝ラウンドに進出します。決勝ラウンドは1対1の対戦形式で行われ、70mの距離から122cmの標的に向かって18本を射ちます。対戦者は予選の結果を基に組み合わされ、勝ち残った選手が準々決勝へと進出します。準々決勝以降は、1マッチの矢数が12本に減少し、より集中した競技が展開されます。

日本国内の競技事情

日本国内でも、全日本アーチェリー連盟に認められた公式な大会とは別に、地元の大会や関西学生アーチェリー連盟などが主催するアマチュアイベントも多く開催されています。これらの競技では、50mと30mの短距離ラウンドが盛んに行われており、アーチェリー愛好者が数多く集まります。これにより、アーチェリーの技術向上や選手の底上げが図られています。

ターゲットアーチェリーはただのスポーツではなく、集中力、技術、そして戦略が求められる魅力あふれる競技です。体力だけでなく、精神的な強さも試されるため、多くの選手がこの競技に熱中しています。

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