ターミネーター (映画)

『ターミネーター』

1984年に公開された『ターミネーター』（原題: The Terminator）は、アメリカのSFアクション映画で、ジェームズ・キャメロンが監督と脚本を務めました。この作品はアーノルド・シュワルツェネッガーが主演し、未来から過去にタイムスリップしたサイボーグの暗殺者「ターミネーター」が、運命の女性サラ・コナーを標的にするという物語です。また、サラを守るために彼女の助けを求める兵士カイル・リースも重要なキャラクターとして描かれます。

背景と公開

『ターミネーター』は発売当初、あまり期待されていなかったものの、公開からわずか2週間でアメリカのボックスオフィスで第1位を獲得しました。この映画の制作費は640万ドルに対し、最終的な興行収入は7800万ドルを超え、多くの続編やメディア展開の土台を築きました。また、2008年には「文化的、歴史的、美学的に重要な作品」としてアメリカ国立フィルム登録簿にも保存されました。

あらすじ

物語は1984年のロサンゼルスで始まります。青い光と共に、全裸の筋肉質な大男「ターミネーター」が現れます。彼はまず不良グループを襲い、服を奪った後、銃器を手に入れ、「サラ・コナー」という名の女性を次々と殺害します。一方、同じく未来から来た若い男カイル・リースがサラを守るために過去に現れます。

サラは自分と同じ名前の女性が連続殺人事件に巻き込まれていることを知り、警察に保護を求めます。カイルはサラに彼女が未来の人類の希望である息子ジョン・コナーを生むための存在であることを伝え、彼女を守る使命を持っていることを説明します。サラは初めは信じられませんが、ターミネーターの猛威を目の当たりにしたことで、彼の話を受け入れるようになります。

銃撃戦と逃亡

ターミネーターからの執拗な追撃を逃れるために、カイルとサラは警察に保護されますが、そこもターミネーターの襲撃を受けます。サラとカイルは逃げ出し、互いに次第に惹かれ合い、しだいに親密さを増していきます。しかし、ターミネーターの冷酷な追撃をかわすのは困難で、カイルは手製の爆弾を駆使してターミネーターに立ち向かいます。

最終決戦

クライマックスでは、カイルが死ぬ間際にターミネーターを爆破しようとして、自らも犠牲になってしまいます。サラはカイルの死を悲しみながらも、残された力でターミネーターを打ち破ります。最後に、サラはターミネーターをプレス機に誘導し、その存在を完全否定します。

エピローグと影響

物語の結末では、サラが未来の戦いに向けて決意を新たにし、メキシコに向かう姿が描かれます。また、彼女がカイルとの間に子供を身ごもっていることが示唆され、未来の英雄ジョン・コナーの誕生を暗示します。この作品によりSFアクションジャンルに革新をもたらし、以降の数々の作品や文化に影響を与えていきました。

『ターミネーター』はその技術革新、キャラクター、そしてストーリーの面白みから、今なお多くのファンに支持されています。シュワルツェネッガーの代表作となったこの映画は、その後の続編やテレビシリーズ、ビデオゲームへと展開され、サイボーグ・アクションの金字塔となりました。

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