ダイバーズウォッチ

ダイバーズウォッチとは

ダイバーズウォッチ（英：Diver's watch, Diving watch）は、高水圧環境での使用に対応することを目的とした耐水性の腕時計です。特に潜水作業において、腕時計が必要不可欠なアイテムとして重宝されています。最近では、時間や気圧、ガス成分の様々なデータを管理できるダイビングコンピュータも利用されていますが、ダイバーズウォッチはその頑丈な作りから依然として人気があります。

標準規格に基づく定義

ダイバーズウォッチには、国際的な基準としてISO 6425:1996、日本の基準ではJIS B 7023:1993が定められています。これらの規格では、要求される要件が明確に規定されています。また、一般用の耐水時計にはISO 2281やJIS B 7021が適用されています。

耐水性能の条件

ダイバーズウォッチは以下の条件を満たす必要があります。
1. 水深100mに耐え、その1.25倍の水圧にも耐えること。 これにより、125m相当の水圧から保護されます。
2. 潜水時間を管理する機能を搭載。

具体的な要求事項

さらに、ダイバーズウォッチには以下の機能と特性が求められます。

• - タイムプリセレクティング装置の誤操作防止機能。
• - 暗所でも目視しやすいインデックスや針が必要。25cmの距離から視認可能であることが求められます。
• - 耐磁性能、耐衝撃性能、耐塩水性を持つことが基本条件です。
• - 水没試験や耐温度衝撃性能も必須です。
• - 耐久性能：特に、リストバンドが固定されたままの状態で200ニュートンの引っ張りに耐えなければなりません。

ダイバーズウォッチの機能

ダイバーズウォッチには、必須でない機能も含む多くの特徴があります:

• - 逆回転防止ベゼル：潜水時間を管理するための重要な役割を担います。ベゼルには5分刻みのインデックスがあり、時計の針に合わせて回転させます。
• - ヘリウムガスエスケープバルブ：高圧下で使用される場合、ヘリウムが時計内部に侵入するリスクがあります。このバルブは、内部圧力を調整し、時計を保護します。
• - 蓄光インデックス・針：暗い深海でも視認性を確保するために、インデックスや針には光を蓄える塗料が厚く塗布されています。
• - エクステンション機構：ダイビングスーツの上から装着できるように設計されたブレスレットがあります。

防水性能の重要性

JIS規格によると、「○○m防水」と表示できるのはダイバーズウォッチだけです。この防水性能が、潜水中の過酷な条件に耐えうる信頼性を保つための鍵となっています。

まとめ

ダイバーズウォッチは、その高い耐水性と多様な機能により、潜水作業において非常に重要なアイテムです。規格に基づく厳しい要求を克服したこれらの腕時計は、ダイビング技術の進化と共に、夜間の潜水や極限環境でも活躍し続けています。

もう一度検索