ダッシュ&スピン 超速ソニック

『ダッシュ&スピン 超速ソニック』について

本作『ダッシュ&スピン 超速ソニック』は、2002年2月号から2005年2月号まで『別冊コロコロコミック』に連載された春風邪三太によるギャグ漫画です。この漫画は、セガの人気ゲーム『ソニックシリーズ』を基盤にした作品ですが、原作とは完全に異なるオリジナルの物語が展開されます。単行本は全2巻が発売されており、現在まで日本においてソニックシリーズをコミックス化した唯一の作品と言えるでしょう。さらに、2003年には月刊コロコロコミックの増刊号『ギャグコロコミック』にも掲載され、2020年には映画『ソニック・ザ・ムービー』の公開を記念して、全話が期間限定でコロコロオンラインにて公開されました。

概要

本作は、『ソニックシリーズ』のキャラクターたちを用いたギャグ漫画ですが、ストーリーはゲーム版やアニメ版とはまったく関係がなく、キャラクターの設定や性格も大幅に異なります。物語は、一話完結形式を採用しており、登場キャラクターたちのコミカルなやりとりが魅力となっています。特定のストーリーラインは存在せず、ユーモアに重点が置かれた作品です。本編では、ティカルやクリーム、カオス、メタルソニック、ルージュといった人気キャラクターは登場しませんが、裏表紙のイラストには描かれています。また、単行本に収録されている攻略本には、春風邪三太のショート漫画も掲載されていました。

登場人物と特徴

• - ソニック

主人公のソニックは、世界最速のハリネズミで、自由で気ままな性格を持っています。彼はダンスが趣味で、チリドッグを好物に持つ設定は原作同様です。しかし、エッグマンとのやりとりでは時折酷い一面も示し、仲間思いの一面も持ち合わせています。

• - エッグマン

悪の科学者であるエッグマンは、世界征服を夢見ていますが、作品内ではその描写は少なく、ソニックたちを陥れようとするマヌケな悪巧みを展開しています。

• - テイルス

ソニックに憧れるやさしいキツネのテイルスも本作に登場しますが、機械弄りの好きな設定はなく、出番は多いものの活躍はあまりありません。

• - ナックルズ

豪快な赤いハリモグラ、ナックルズは宝探しをするトレジャーハンターです。この作品では、原作とは異なりマスターエメラルドを守る設定はなく、時おり帽子を被る姿で登場します。

• - エミー

ハリネズミの女の子であるエミーは、世話好きで仲間たちのやりとりに振り回されつつも、場面によってはツッコミ役に回ることもあります。

• - シャドウ

黒いハリネズミのシャドウは、不良的な性格を持つキャラクターで、ソニックとの対抗意識が描かれていますが、作品終盤では意外にもソニックと友達になるという展開も見せます。

エピソード

本作は多くのエピソードが展開され、各話が独立しているため、キャラクターの個性が活かされたちょっとした事件や冒険が描かれています。基にするシリーズからは離れた設定ながらも、登場人物たちの無邪気なふるまいやユーモラスなやりとりは、多くの読者に愛され続けています。全体として、純粋に楽しむことのできる作品であり、ソニックファンにとってのファンアイテムとも言えるでしょう。

書籍情報

本作は、2003年6月28日に初巻が、続いて2005年1月28日に最終巻が発売されました。いずれの巻も、さまざまなエピソードが収録されており、ソニックシリーズを愛する読者にとっては貴重な資料となっています。

このように、『ダッシュ&スピン 超速ソニック』は独自のキャラクター設定やユーモアあふれるストーリー展開から、多くの読者に楽しんでもらえる作品として、現在でも語り継がれています。

もう一度検索