ダニー・グリーン (ボクサー)

ダニー・グリーン：オーストラリアを代表するプロボクサー

ダニエル「ダニー」トーマス・グリーンは、1973年3月9日にオーストラリアの西オーストラリア州パースで生まれたプロボクサーです。彼は多彩なキャリアを送り、元WBA世界ライトヘビー級王者、元WBC世界スーパーミドル級暫定王者として知られる有名な選手です。彼は「グリーンマシン」という異名を持ち、そのスタイルと試合運びで観客を魅了してきました。

幼少期とアマチュア時代

ダニー・グリーンは10代の頃にキックボクシングやマーシャルアーツに没頭し、格闘技への情熱を育みました。20歳のときにアマチュアボクシングの試合に初出場し、1988年のコモンウェルスゲームスにはオーストラリア代表として出場しましたが、準々決勝で敗退を喫します。2000年にはシドニーオリンピックに出場し、国を代表して再びリングに立ちましたが、結果としては2回戦での敗北に終わりました。アマチュア戦績は35勝8敗という成績を残し、その後プロボクサーへの転向を決意します。

プロボクサーとしてのキャリア

スーパーミドル級時代

ダニーは2001年6月29日にスーパーミドル級でプロデビューし、持ち前の爆発力ある攻撃で連勝を重ねます。2002年にはIBFパンパシフィックスーパーミドル級王座を獲得し、2003年にはOPBFスーパーミドル級王座も手に入れます。

彼は2003年8月16日にドイツでWBCスーパーミドル級王者マルクス・バイエルに挑戦しましたが、途中での負傷により試合が続行不可能となり、最終的には故意のバッティングとみなされ失格負けを喫しました。しかし、2003年12月にはエリック・ルーカスとの対戦でWBC世界スーパーミドル級暫定王座を獲得するなど、元気を取り戻します。

しかし、2005年の再戦では王座統一戦で敗れ、王座を手放すこととなります。その後の挑戦権でも敗北を喫し、スーパーミドル級での活動が徐々に厳しさを増します。

ライトヘビー級への転向

2006年に階級を上げ、ライトヘビー級に挑戦したグリーンは同年9月にIBFパンパシフィックライトヘビー級王座とPABAライトヘビー級暫定王座を獲得します。また、2007年1月にはPABAライトヘビー級正規王者を相手に勝利し、防衛を成功させます。

2007年12月にはWBA世界ライトヘビー級王座を獲得し、彼のキャリアにおいて大きな成功を収めます。しかし、2008年3月に彼は引退を表明し、王座を返上しました。

クルーザー級での復帰

2009年に復帰したダニーは、クルーザー級で競技を再開し、2回KO勝ちの結果で復帰戦を成功させます。8月にはIBO世界クルーザー級王座決定戦でフリオ・セサール・ドミンゲスと対戦し、5回KO勝ちを収めて見事に王座を獲得します。その後、ロイ・ジョーンズ・ジュニアとの試合でも初防衛に成功しましたが、2011年にはアントニオ・ターバーとの試合で棄権、王座を失います。

ダニー・グリーンは、プロボクサーとしてのキャリアを通じて様々なタイトルを獲得し、その実力を証明してきました。彼の戦歴には、IBFやWBA、IBOなどのタイトルが彩りを添え、オーストラリアボクシング界における伝説的な存在となりました。今後も彼の活動から目が離せません。

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