ダビデの赤盾社

ダビデの赤盾社（Magen David Adom）について

ダビデの赤盾社（Magen David Adom、ヘブライ語: מגן דוד אדום）は、イスラエルにおける救護団体であり、国際赤十字赤新月社連盟に加盟している組織です。諸外国の赤十字社や赤新月社と同様の役割を担い、イスラエル国内で重要な救護活動を行っています。また、「マーゲン・ダビド公社」とも呼ばれることがあります。

概要

ダビデの赤盾社は、イスラエル国内で唯一、赤十字・赤新月運動の組織として認められています。その歴史は古く、イスラエル建国以前の1930年に、当時のイギリス委任統治領パレスチナで設立されました。

活動内容は、他の赤十字社・赤新月社と同様に多岐にわたります。具体的には、以下の活動を行っています。

医療提供：救急医療や一般医療の提供
紛争時の救護活動：戦闘やテロなどの発生時における傷病者の救護
自然災害時の救護活動：地震や洪水などの自然災害発生時における傷病者の救護
献血の実施：血液の収集と供給

これらの活動を支えるため、約2000人の医療スタッフと、約1万人のボランティアスタッフが日々活動しています。

また、パレスチナ地域における救護活動については、パレスチナ赤新月社と2005年に活動範囲に関する合意がなされています。

標章について

ダビデの赤盾社は、設立当初から、赤十字・赤新月の標章の使用について問題を抱えていました。これは、イスラエルの主要な宗教勢力がユダヤ教であることから、宗教的な中立性を保つ必要があったためです。そのため、長らく国際赤十字委員会から正式に承認されず、国際赤十字赤新月社連盟への正式加盟も認められませんでした。

しかし、2005年12月8日に開催された赤十字・赤新月国際会議総会において、新たな標章「赤水晶（Red Crystal）」が承認されました。これは、赤十字・赤新月の標章に加えて、宗教的に中立な標章として導入されたものです。ダビデの赤盾社は、この「赤水晶」の標章を使用することで、国際赤十字委員会から正式に承認されました。また、国際活動を行う際には、ホスト国の了承を得て「赤水晶」の中に「赤いダビデの星（ダビデの赤盾）」を入れた標章を使用することもできます。

この承認を受けて、2006年6月には国際赤十字赤新月社連盟への加盟が正式に承認されました。

外部リンク

* Magen David Adom in Israel



ダビデの赤盾社は、イスラエル国内の救護活動において重要な役割を担うとともに、国際社会における赤十字・赤新月運動の一員として活動しています。

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