ダルフォ・ボアーリオ・テルメ

ダルフォ・ボアーリオ・テルメ

ダルフォ・ボアーリオ・テルメ（伊: Darfo Boario Terme）は、イタリア共和国北部のロンバルディア州に位置するブレシア県に属する基礎自治体、通称コムーネです。オーリオ川の豊かな流れが特徴的な上流域、ヴァル・カモニカ（カモニカ渓谷）の中心地として知られ、約1万6千人が暮らしています。この地域は、自然の美しさと歴史的な深さを併せ持ち、ヴァル・カモニカにおける行政、経済、文化の要衝となっています。

地理

位置

ブレシア県の北部に位置するダルフォ・ボアーリオ・テルメは、地理的に重要な拠点となっています。主要都市からの距離は以下の通りです。

県都ブレシアから北へ約38km
ロンバルディア州都ミラノから東北東へ約91km
イゼーオから北北東へ約27km
ベルガモから東北東へ約45km
ソンドリオから南東へ約40km

カモニカ渓谷の中央部に位置しており、この地域の広範なエリアに対して中心的機能を持っています。また、周辺の複数のコムーネと境界を接しています。

地勢

コムーネの地理は、オーリオ川によって大きく形作られています。この川は、ヴァル・カモニカを縦断する主要な水系であり、地域にとって生命線ともいえる存在です。また、絵のように美しいモロ湖もコムーネ内に位置しており、地域の景観に彩りを添えています。山間部に位置するため、自然環境は豊かであり、多様な地形がみられます。イタリアの地震リスク階級分類では、「3」に区分されています。

行政

基礎自治体として

ダルフォ・ボアーリオ・テルメは、イタリアのコムーネ制度に基づいて運営されており、複数の分離集落（frazione）によって構成されています。コムーネの中心地区（sede comunale）はダルフォ地区に置かれています。主な分離集落としては、以下の地区が挙げられます。

ダルフォ (Darfo)
アンゴーネ (Angone)
ベッシモ (Bessimo)
ボアーリオ・テルメ (Boario Terme)
カポ・ディ・ラーゴ (Capo di Lago)
コルナ (Corna)
エルバンノ (Erbanno)
フーチネ (Fucine)
ゴルツォーネ (Gorzone)
モンテッキオ (Montecchio)
ペッラレプレ (Pellalepre)

これらの地区が集合して、一つの自治体を形成しています。

山岳部共同体

広域行政組織として、ダルフォ・ボアーリオ・テルメは「ヴァッレ・カモニカ山岳部共同体」（伊: Comunità montana di Valle Camonica）を構成する自治体の一つです。この共同体は、山間地域の自治体が連携し、環境保全やインフラ整備、観光振興など、地域全体の課題に取り組むことを目的としており、事務所はブレーノに置かれています。ダルフォ・ボアーリオ・テルメもその活動に貢献しています。

文化と観光

ダルフォ・ボアーリオ・テルメとその周辺地域は、豊かな歴史と文化遺産に恵まれています。特に注目すべきは、UNESCOの世界遺産に登録されている「ヴァルカモニカの岩絵群」に関連する資産が存在することです。コムーネ内には、この世界遺産を構成する物件の一つである「Parco comunale delle incisioni rupestri di Luine」があります。この公園では、古代の人々が岩に刻んだ貴重な線刻画を見ることができ、数千年前の暮らしや文化に触れることができます。これは、地域が持つ歴史的な深さを示す重要な証拠であり、国内外から多くの観光客を惹きつけています。岩絵公園の存在は、ダルフォ・ボアーリオ・テルメが単なる地理的な中心地であるだけでなく、文化的な中心地でもあることを示しています。

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（注）本記事の情報は、イタリア共和国ロンバルディア州ブレシア県ダルフォ・ボアーリオ・テルメに関する公開情報を基に作成されています。人口や地理的データは変動する可能性があります。

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