チェーンカッター

チェーンカッターは、自転車やオートバイなどのローラーチェーンを切断・接続するための特殊な工具です。この工具は、チェーンを構成するコマ同士を繋ぐピン（軸棒）を押し出したり、新たに圧入したりすることで、チェーンの分解と再接続を可能にします。

チェーンカッターの仕組み

チェーンカッターは「カッター」という名前がついていますが、実際には刃物のように切削加工を行うわけではありません。チェーンのコマを分解し、ピンを押し出すことでチェーンを分離させます。

使用方法

チェーンカッターを使用する際には、チェーンの形状（幅、ピッチ、条数）に対応した適切な工具を選ぶ必要があります。誤った工具を使用すると、チェーンや工具を破損させる恐れがあります。

チェーンを切断する場合

1. チェーンカッター本体のレール状の溝にチェーンをセットします。
2. ハンドルを回転させると、ネジの先端がチェーンのピンに接触し、横方向に押し出します。
3. ピンが完全に押し出されると、コマが分離し、チェーンが切断されます。

チェーンを接続する場合

1. チェーンカッターにチェーンをセットし、切断時と同様にピンを押し出す準備をします。
2. 押し出すピンの代わりに、アンプルピンと呼ばれる接続専用のピンをセットします。
3. ハンドルを回転させ、アンプルピンをチェーンのコマに圧入します。
4. ピンを完全に押し込んだら、飛び出した先端部分をくびれ部分で折って取り除きます。

アンプルピンの重要性

チェーンの接続には、基本的に再利用のピンは使用しません。一度押し出したピンを再利用すると、コマの穴が広がり、緩みが生じてチェーンが切れやすくなるからです。
アンプルピンは、テーパー形状をしており、圧入時に穴をわずかに広げながら進むことで、確実な接続を可能にします。また、先端が細くなっていることで、圧入作業が容易になります。

注意点

自転車のチェーンでは、変速段数によってチェーンの幅が異なり、使用するアンプルピンの太さも異なります。適切なアンプルピンを使用しないと、正常な動作を妨げる原因になります。

関連事項

* ローラーチェーン

チェーンカッターは、自転車やオートバイのメンテナンスに欠かせない工具です。正しい知識と方法で安全に使用することが重要です。チェーンのメンテナンスを適切に行うことで、快適な走行を維持することができます。

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