チップボール

チップボールとは

チップボールは、主に新聞古紙や雑誌古紙を原料とする、ネズミ色の積層板紙です。板紙の中でも特に厚手の部類に入り、その米坪（1平方メートルあたりの重さ）は310〜2400g/m²と広範囲に及びます。この厚みと強度から、様々な用途で利用されています。

チップボールの種類

チップボールには、標準的なものの他に、特殊な加工を施した特抄品（変形商品）が存在します。例えば、片面が白色の「裏白チップボール」、両面が白色の「両面チップボール」、茶色の「茶ボール」などがあります。これらの特殊チップボールは、用途に応じて使い分けられます。

製造方法

一般的なチップボールの製造方法は、表裏の層に新聞古紙を、中層には嵩を出すために雑誌古紙を使用します。これにより、強度と厚みを両立させています。特に、600〜800g/m²を超えるような厚手のチップボールは、抄紙後に複数枚を貼り合わせることで、必要な厚みを出しています。

チップボールの用途

チップボールは、その強度を活かして、様々な用途で利用されています。

紙器: 箱やパッケージの材料として、強度を必要とする製品に使われます。
貼合用: 他の素材と貼り合わせることで、複合素材の強度を向上させます。
芯材: 厚みや強度が必要な部分の芯材として使われます。例えば、家具の補強材などがあります。
当紙: 製品の保護や補強のために、緩衝材として使われます。
製本: 特に上製本では、表紙の厚みと強度を出すために、芯材としてチップボールが利用されます。これにより、書籍の耐久性が向上します。

チップボールの号数

チップボールの取引では、厚みを表すために「号数」という単位が用いられます。この号数は、50g/m²を#1-0とし、それ以降は5g/m²単位で増えていきます。また、号数以外に「番定（#）」表示が使われることもあります。

号数表示の例

以下に、具体的な米坪と号数の対応例を示します。

310g/m² → #6-2
* 2400g/m² → #480

このように、チップボールの厚さは、号数で容易に把握することができます。

チップボールは、その多様な特性から、幅広い産業分野で不可欠な素材となっています。その種類や用途、号数表示を理解することで、より効果的に活用できるでしょう。

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