チネグランデ

チネグランデの歴史

チネグランデ（イタリア語: Cine Grande）は、1962年12月1日に神奈川県川崎市に開業し、2011年1月10日に閉館した日本の映画館です。その当初の名前は川崎グランド劇場であり、1984年には川崎グランド1と改称。1987年からはチネグランデとして親しまれました。巨大な800席を誇るこの劇場は、同市内で最大級の映画館として位置づけられていました。

開業と発展

1962年に誕生した川崎映画街は、チネグランデを含む12の映画館を擁しており、川崎の文化的な中心として多くの人々に親しまれていました。1974年には、美須合名と美須商事が合併して新たに株式会社カワサキ・ミスが設立。この会社のもとでチネグランデも運営されることとなります。

1982年には、興行部門が独立し、美須興行株式会社が誕生。その後、この会社の傘下でチネグランデは運営されました。1984年に名称を変更する際、同時に近隣の映画館も統合的に改名され、映画街に新たな風を吹き込みました。映画ファンにとって、この劇場は欠かせない存在となっていました。

名称変更と再生

1987年、川崎映画街がチネチッタとして再生し、チネグランデと改名されたことによって新たな時代が始まりました。この映画館は、特に多くの特集上映やイベントが行われる場として活躍し続けました。2009年には松竹映画『男はつらいよ』の40周年を祝う特集上映も行い、注目を集めました。

2010年には、テレビアニメ『天体戦士サンレッド』の記念イベントを開催し、さらには劇場版アニメ『TRIGUN Badlands Rumble』の上映会も行われ、声優たちとのトークショーが盛況を博しました。これらのイベントを通じて、チネグランデは観客との親密な関係を築き上げていったのです。

閉館とその後

しかし、2011年1月10日、チネグランデは老朽化を理由に閉館することとなりました。最終日の特別上映会では、映画『フラガール』が無料で上映され、監督を迎えたトークショーも開催されました。この歴史的な1日を以って、約48年にわたるチネグランデの歴史は幕を閉じました。

閉館後、その跡地にはフットサルコートを中心としたスポーツ施設『アレーナチッタ』がオープンし、新たなコミュニティの場として再生されることとなりました。チネグランデに寄せられた思い出や文化の流れは、今もなお地域に息づいています。

事業情報

• - 所在地: 〒210-0023 神奈川県川崎市川崎区小川町1-25
• - 運営会社: チッタ エンタテイメント（旧 美須興行）
• - 代表者: ボルピチェリ孝子
• - 構造: 鉄筋コンクリート造、1階
• - 座席数: 844席

まとめ

チネグランデは、川崎映画街の中心としての役割を果たし、数々の映画やイベントを通じて多くの人々の思い出を形作ってきました。その歴史と文化的な重要性は、今も地域に色濃く残っています。

もう一度検索