チューバックス

チューバックス：低音を奏でるコンパクトなサクソフォーン

チューバックス（Tubax）は、ドイツのエッペルスハイム社が開発した、コントラバスサクソフォーンおよびサブコントラバスサクソフォーンの名称です。その名前は、低音金管楽器の「チューバ (Tuba)」と、サクソフォーンの愛称である「サックス (Sax)」を組み合わせた造語に由来します。

開発の背景

従来のコントラバスサクソフォーンはサイズが大きく、持ち運びが困難でした。そこでエッペルスハイム社は、1999年に楽器をよりコンパクトに再設計し、チューバックスが誕生しました。これにより、演奏者はより手軽に低音サクソフォーンのサウンドを楽しめるようになりました。

チューバックスの特徴

楽器分類: 木管楽器、シングルリード楽器、サクソフォーン属
種類: 現在、E♭管とB♭管の2種類が存在します。
E♭管チューバックス: 全長約115cm、重量約9.5kg
B♭管チューバックス: 全長約145cm
演奏方法: 運指などの奏法は、現代のサクソフォーンに準拠しています。バリトンサクソフォーンやバスサクソフォーンのマウスピースを使用することが可能です。
音域拡張: 第3オクターブキーが標準装備されており、フラジオ奏法による演奏が比較的容易です。

チューバックスの音域

E♭管チューバックス: 可奏音域はD♭1からA♭4（フラジオ音域を除く）です。コントラバスサクソフォーンと同等の音域を持ち、バスサクソフォーンよりも完全5度低く、バリトンサクソフォーンよりも1オクターブ低い音域を奏でます。実音は記譜よりも2オクターブと長6度低くなります。
B♭管チューバックス: 可奏音域はA♭0からE3（フラジオ音域を除く）です。サブコントラバスサクソフォーンと同等の音域を持ち、E♭管チューバックスよりも完全4度低く、バスサクソフォーンよりも1オクターブ低い音域を奏でます。実音は記譜よりも3オクターブと長2度低くなります。

主なチューバックス奏者

Serge Bertocchi
Marcus Weiss
Jay C. Easton
Randy Emerick
Blaise Garza
ヴィニー・ゴリア
Mats Gustafsson
黒田雅之
Jarno Sarkula
香田茜弓

外部リンク

* Benedikt Eppelsheim Wind Instruments - bass saxophone, Eb Tubax, Bb Soprillo, Bb Tubax, Contraforte and contrabass clarinet (英語)

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