チョウセンメジロ

チョウセンメジロ（朝鮮目白）

チョウセンメジロ（学名：Zosterops erythropleurus）は、スズメ目に属するメジロ科の鳥の一種です。この鳥は主にウスリーや中国北東部、朝鮮半島北部で繁殖し、冬季には中国の西南部やインドシナ、タイ地域に渡ることが知られています。日本では珍しい旅鳥として山形県や石川県、福井県、兵庫県で記録されていますが、特に日本海側の島々では比較的多く観察されています。

生息地と渡りの習慣

冬を越すための渡りを行うこの鳥は、時折飼い鳥として輸入され、その結果、逃げ出して野生化した個体も観察される場合があります。こうした背景から、日本での記録は単なる旅鳥のものだけではなく、逃げた個体によるものも含まれるかもしれません。

外観の特徴

チョウセンメジロは全長約12cmと小柄で、スズメよりもさらに小さい体格を持っています。全体の体色は黄緑色で、特に顔や頭部、肩羽、そして上尾筒にかけてこの色が見られます。また、目の周りには白いアイリングがあり、その特徴的な外観からメジロと似ていると言われています。ただし、メジロに比べるとアイリングが太く、両脇には栗色の斑点がございます。嘴の色は黒く、胸は白色であることから、他の鳥類と見分けがつきやすいです。性別による色の違いはなく、雌雄同色の特徴を持っています。

生態と鳴き声

チョウセンメジロは平地から山地にかけての森林に生息し、穏やかな環境を好みます。その地鳴きは「ヂィー、ヂィープ、チローッ」といった音で、メジロの声よりもやや濁った印象を与えます。この独特の鳴き声が、他の鳥との識別に役立っています。

保全状況

国際自然保護連合（IUCN）による保全状態評価は「最小懸念（LEAST CONCERN）」とされています。これは、この種が現時点で絶滅の危機にさらされていないことを示しています。

まとめ

チョウセンメジロは、その愛らしい姿と鳴き声で多くの人々に親しまれている鳥です。日本ではあまり見かけることはありませんが、その存在を知ることで自然への理解を深める手助けとなります。今後もこの美しい鳥が、我々の大自然の中で元気に繁殖し続けてくれることを願っています。

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