チョウンシー (DD-296)

チョウンシー (USS Chauncey, DD-296)

チョウンシーはアメリカ海軍に所属する駆逐艦で、クレムソン級に分類されます。この艦の名称は、海軍提督アイザック・チョウンシーにちなむものであり、チョウンシーを名乗る艦船はこれが2隻目です。1918年に設計が始まり、長い歴史を持つ艦艇の一つです。

艦歴

チョウンシーは1918年6月17日、カリフォルニア州サンフランシスコにあるユニオン鉄工所で起工されました。そして、1918年9月29日にD・M・トッド夫人の手によって進水し、1919年6月25日にはW・A・グラスフォード中佐の指揮の下で正式に就役しました。就役直後は太平洋艦隊に配備され、サンディエゴやメア・アイランドからハワイへ向けての出航を実施。艦隊演習や砲術訓練を行い、艦の戦闘能力を高めていきました。

1920年から1921年にかけては、サンディエゴおよびメア・アイランドで予備役の状態となりますが、その後第31駆逐分艦隊の旗艦として再び現役に復帰しました。

ホンダポイント遭難事件

1923年9月8日の晩、チョウンシーは他の駆逐艦とともにサンフランシスコからサンディエゴへ向かって航行していました。この時、濃霧の中でサンタバーバラ海峡に差し掛かると、先頭の艦が進路を誤り、座礁してしまいました。この座礁事故によって、後続の艦船も次々に岩礁に乗り上げる事態に至りました。チョウンシーを含む7隻の駆逐艦がポイント・パーデナルズ付近で尖った岩に衝突することになり、これは後に「ホンダポイント遭難事件」として知られることになります。

座礁したチョウンシーは直立したまま動けず、近隣には他の艦であるヤング（USS Young, DD-312）が逆さまになって転覆していました。幸いにもチョウンシーの乗員は全員無事であり、急速にヤングの救援に向かいました。ケーブルを使ってヤングの乗員70名を救出するため、チョウンシーからは乗員が泳ぎ出て沿岸の岩礁に接続用のケーブルを繋ぎました。その後、両艦の乗員は安全な場所へ避難することができました。

最終的にチョウンシーの船体は放棄され、1923年10月26日に退役が決定しました。船体はその後サルベージされ、1925年9月25日にスクラップとして売却されました。

参照

チョウンシーの歴史や詳細については、以下のリンクを参照してください。

• - Navsource
• - History Navy

この記事にはアメリカ合衆国政府が著作権を持つ「Dictionary of American Naval Fighting Ships」からの情報が引用されています。

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