チーム友達

チーム友達

「チーム友達」は、ラッパー千葉雄喜（KOHH）が2024年2月13日にYC Soundsからリリースしたシングルである。プロデューサーはKoshy。2021年に音楽活動を引退していた千葉にとって、復帰後初の音源となる。

リリースまでの経緯

KOHHの引退と千葉雄喜としての復帰

千葉雄喜は、KOHHとして2008年から音楽活動を開始。2012年にミックステープ『YELLOW T△PE』、2014年にアルバム『Monochrome』をリリースした。日本語ラップにトラップの要素をいち早く取り入れ、従来のシーンを変革する影響を与えた。2016年にはフランク・オーシャンや宇多田ヒカルの楽曲に参加。2020年1月16日に音楽活動からの引退を発表し、2021年12月28日のライブをもって活動を終了した。

その後は本名である千葉雄喜として活動し、エッセイ連載やプロデュース業を行っていた。

リリース

「チーム友達」という言葉は、元々Jin Doggら「DIRTY KANSAI」のラッパーが自身の仲間を指して使っていた。彼らのレーベルHIBRID ENTERTAINMENTは、その由来を「昔からの友達と音楽をやっているから」と説明している。千葉は、Jin Doggとの親交を通じてこの言葉を気に入り、Koshy、Young Cocoらと食事をしたことをきっかけに、2023年後半に楽曲を制作。ビートはYoung CocoとKoshyが担当した。

完成した楽曲は、イベントで披露された後、千葉のクリエイティブディレクターである高橋の提案により正式リリースが決定。ミュージックビデオも制作された。MV撮影には、千葉の呼びかけで100人以上が集まったという。

リミックス

2024年3月12日にはYoung CocoとJin Doggを客演に迎えた「チーム友達 (Dirty Kansai Remix)」、4月10日にはSOCKS、¥ellow Bucks、MaRI、DJ RYOWを客演に迎えた「チーム友達 (東海 Remix)」がリリースされた。5月2日には、これまでに発表された3曲を含む全13曲を収録したコンピレーションアルバム『チーム友達 The Remixes』がリリースされた。この中には、ZORNによるバージョンも含まれている。

反響

「チーム友達」は、ミュージックビデオ公開後、大きな反響を呼んだ。2024年2月28日付のSpotify「Daily Viral Songs（Japan）」で1位を獲得、3月6日付のBillboard JAPANチャート「Heatseekers Songs」で4位となった。リミックスを含めたTikTokでの音源総再生回数は、2024年5月2日時点で2億5000万回を超えた。海外アーティストからの反響も大きく、Chris Brown、Bun B、Duke Deuce、NLE Choppa、Megan Thee StallionなどがSNSで同曲に反応した。

音楽評論家の伊藤亜希は、「チーム友達」を「洋楽然としていて洗練されていながら、低音を効かせた」トラップと評し、ミニマルなビートとシンプルな歌詞、そして「友人の大集団」が楽しむ様子が映されたMVが、楽曲のヒットに繋がったと分析した。服部昇大は、歌詞のシンプルさを指摘しつつ、千葉のラップの存在感を評価。田辺ユウキは、「コロナ後」の日本において「仲間とワイワイと騒ぎながらなにかを楽しむことの大事さ」が再認識されたことが、楽曲のヒットの理由ではないかと述べている。

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