テアトロ・コロン

テアトロ・コロン：ブエノスアイレスの宝石

テアトロ・コロン（Teatro Colón）は、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスに位置する、世界屈指のオペラ劇場です。その美しい建築様式と卓越した音響効果で知られ、世界中の音楽ファンやオペラ愛好家から愛されています。

歴史

テアトロ・コロンの歴史は、19世紀に遡ります。初代の劇場は1857年4月27日にプラサ・デ・マヨ（五月広場）に開場しました。ジュゼッペ・ヴェルディの『ラ・トラヴィアータ』がこけら落とし公演として上演されました。しかし、より大規模で近代的な劇場への需要が高まり、現在のテアトロ・コロンが建設されることになりました。

現在の劇場は、1889年に建設が開始され、フランチェスコ・タンブリーニとヴィットリオ・メアーノという2人の建築家によって設計されました。工事は難航し、建築家が交代するなどの紆余曲折を経て、1908年にようやく完成しました。1908年5月25日には、同じくヴェルディの『アイーダ』で華々しく開場しました。

2006年10月から2010年にかけては、大規模な改修工事が行われ、劇場の設備や内装が最新のものに обновленыされました。これにより、テアトロ・コロンはさらに魅力的な劇場として生まれ変わりました。

第二次世界大戦とテアトロ・コロン

第二次世界大戦中には、ナチス・ドイツを逃れたエーリヒ・クライバーが首席指揮者を務めるなど、多くのヨーロッパの著名な指揮者たちが客演しました。フルトヴェングラーやフリッツ・ブッシュなどもその名を連ねています。

建築と構造

テアトロ・コロンは、その壮麗な建築様式でも知られています。イタリア・ルネサンス様式とドイツ様式が融合した美しい外観は、訪れる人々を魅了します。劇場の内部は、豪華な装飾が施されており、特に天井画やシャンデリアは見事です。

劇場の規模も впечатляетものがあります。2,487席の座席に加え、1,000人分の立ち見席があります。ステージは幅20メートル、高さ15メートル、奥行き20メートルという広さを誇り、大規模なオペラやバレエの公演にも対応できます。

芸術高等研究所

テアトロ・コロンには、芸術高等研究所（Instituto Superior de Arte del Teatro Colón）が併設されています。この研究所は、1960年に設立され、オペラ、バレエ、音楽などの分野で才能ある人材を育成しています。卒業生の中には、パロマ・ヘレーラ、フリオ・ボッカ、マリア・クリスティーナ・キーアなど、国際的に活躍するアーティストも数多くいます。

外部リンク

* テアトロ・コロン公式サイト（スペイン語）

テアトロ・コロンは、ブエノスアイレスの文化的な象徴であり、世界中のオペラファンにとって特別な場所です。その歴史、建築、そして数々の素晴らしい公演は、訪れる人々を魅了し続けています。

もう一度検索