ティム・グローサー

ティモシー・ジョン・グローサー（通称ティム・グローサー）は、1950年にスコットランドで生まれ、8歳でニュージーランドに移住しました。ヴィクトリア大学ウェリントンを卒業後、国庫庁に入庁し、キャリアをスタートさせました。

初期のキャリアと外交官としての活躍

グローサーは国庫庁で調査官として勤務した後、外交官としての道を歩み始めます。在キャンベラ・ニュージーランド高等弁務官事務所では経済部門を担当し、その後、ニュージーランドとオーストラリアの経済緊密化協定（CER）の貿易交渉官を務めました。さらに、ニュージーランド政府の外交顧問、貿易産業省多国間貿易部長などを歴任し、多国間貿易に関する専門知識と交渉能力を磨きました。GATT大使兼農業部門首席交渉官としては、国際的な貿易交渉の場で重要な役割を果たしました。

政界への転身と貿易大臣としての活躍

2005年、グローサーは国民党から出馬し、国会議員に初当選を果たしました。その後、国民党の貿易報道官を務め、2008年には貿易大臣に就任しました。また、自然環境保護担当大臣や気候変動問題国際交渉担当大臣を兼務するなど、幅広い分野で活躍しました。

国際的な舞台での活動

グローサーは、世界貿易機関（WTO）においても重要な役割を担いました。WTO大使や規律策定グループ長、農業交渉グループ長を歴任し、国際貿易ルールの策定に貢献しました。2012年には、WTO事務局長選挙の候補者にも選ばれましたが、惜しくも敗退しました。また、駐インドネシア大使や駐米大使も歴任するなど、外交官としても国際的な舞台で活躍しました。

私生活と宗教観

グローサーは、3度の結婚歴があり、駐インドネシア大使時代にインドネシア人女性と再婚しました。また、インドネシア滞在中にイスラム教に改宗し、イスラム教を信仰する初の大臣となりました。3度の結婚で3人の子供をもうけています。

引退とその後

2015年12月に政界を引退し、2016年1月には駐米大使に着任しました。

グローサーは、ニュージーランドの政治・外交において重要な役割を果たした人物であり、国際貿易や外交分野での豊富な経験と知識を持っています。

外部リンク

* ティム・グローサー ニュージーランド貿易相2013.9.27 - YouTube - 日本記者クラブでの会見（2013年9月27日）、英語での発言に日本語通訳付き。

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