ティーエルサービス

ティーエルサービス株式会社は、かつて日本の物流大手であるSBSホールディングスグループに属していた企業です。現在は他の企業に吸収合併されており、独立した法人としては存在していません。その歴史は、物流関連事業を中心に展開してきた歩みを示しています。

創業と初期の商号変更

この企業の源流は、1953年（昭和28年）3月にさかのぼります。この時、相鉄商事株式会社として東京都文京区後楽に本社を構え、事業を開始しました。これが、後のティーエルサービス株式会社の礎となります。創業から約10年後の1963年（昭和38年）3月には、事業内容の変化や戦略的な判断により、相鉄配送株式会社へと商号が変更されました。「配送」という言葉が社名に加わったことから、この時期には既に物流、特に配送業務が主要な事業内容となっていたことがうかがえます。

本社の移転

企業の成長や組織再編に伴い、本社機能の所在地は複数回変更されています。相鉄配送株式会社時代の1981年（昭和56年）12月には、本社を東京都目黒区青葉台へ移転しました。これは、創業の地である文京区後楽からの移転となります。さらにその後、ティーエルサービス株式会社に商号を変更してからの2006年（平成18年）4月には、最終的な本社所在地となる東京都墨田区太平のオリナスタワーへ本社を移転しました。オリナスタワーは、同社が吸収合併されるまでの約6年間、その活動拠点となった場所です。

ティーエルサービス株式会社への改称

相鉄配送株式会社は、2003年（平成15年）1月に重要な商号変更を実施し、ティーエルサービス株式会社となりました。この名称への変更は、SBSホールディングスグループへの参画や、グループ内での役割の変化を示すものであったと考えられます。この新しい社名の下で、同社はSBSグループの一員として事業活動を継続しました。

吸収合併による終焉

ティーエルサービス株式会社は、独立した企業としての歴史を2012年（平成24年）7月に終えました。この日、同社は同じSBSホールディングスグループ内のティーエルトランスポート株式会社に吸収合併されたのです。ティーエルトランスポート株式会社は、後にSBSトランスポート株式会社と商号を変更しており、現在はこちらの名称で事業を継続しています。この合併により、ティーエルサービス株式会社という企業名は歴史の一ページとなりました。

事業内容と関連企業

具体的な事業内容についての詳細な情報は限られていますが、前身の社名に「配送」が含まれること、そして吸収合併先の企業名に「トランスポート」とあること、さらに親会社が物流事業を核とするSBSホールディングスグループであることから、貨物自動車運送事業や倉庫業、その他の物流関連サービスを主要な事業としていたと推測されます。

SBSホールディングスグループの一員として、同社はグループ内の他の企業と連携しながら事業を展開していたと考えられます。主な関連企業としては、SBSロジテム株式会社、SBSポストウェイ株式会社、SBSスタッフ株式会社といった国内のグループ会社のほか、国際的な関連として天愛陸物流（上海）有限公司といった企業名が挙げられます。これらの企業群の中で、ティーエルサービス株式会社もグループ全体の物流ネットワークの一翼を担っていたものと考えられます。

もう一度検索