テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョン

テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョン

概要

『テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョン』（以下、なりダン）は、2000年11月10日にナムコからリリースされたGame Boy専用ダンジョンRPGです。ゲームボーイカラーおよびスーパーゲームボーイにも対応しており、さまざまな機能を活かしたプレイが可能です。本作は前作『テイルズ オブ ファンタジア』から100年後の世界を舞台にしており、キャラクターデザインは藤島康介氏が担当しました。

本作のキャッチコピーは、「ぼくは わたしは なんにでもなれる」や「なりきっていきましょう」で、ゲームプレイの特徴的な要素である「なりきり」という能力に焦点を当てています。本作は「ジャンル：ダンジョンRPG」と明記され、他のテイルズの作品とは一線を画しています。

ストーリー

物語は、プレイヤーが空から落ちてきた双子の赤ちゃんを見つけるところから始まります。13年後、双子のメルとディオの前に不思議な女性ノルンが現れ、彼らが“なりきり”という特別な力を持つ運命的な存在であることを告げます。ノルンの指示に従い、彼らは時空戦士たちに出会い、12の精霊による試練を受ける旅に出ます。

旅の中で、彼らはさまざまな心や教訓を得るものの、試練の終盤では人間の負の感情について語る仮面の男の影がちらつきます。ノルンは彼らに自分たちの存在意義を問いかけ、さらなる試練へと導きます。

最終的に、彼らは自分たちの過去と向き合うことになります。過去の自分、ディオスとメルティアとの対決を通じて、自分の過去を受け入れ、未来へと進む力を手に入れるのです。

ゲームシステム

なりきりシステム

本作の革新ともいえる「なりきりシステム」は、ディオとメルがコスチュームを着替えることで、そのジョブに固有の特技を扱えるというものです。コスチュームは店舗で購入したり、報酬として得たりでき、その数は66着におよびます。

たのまれごと

プレイヤーは本編だけでなく、様々な市民からの頼み事を解決する「たのまれごと」というサブシナリオもこなす必要があります。これによって、物語の進行やキャラクターとの関係が深まります。

ダンジョン自動生成

ダンジョンは自動生成されるため、毎回異なるレイアウトでプレイできますが、一部のトラップには厳しいペナルティが設定されており、戦略的な思考が求められます。

グラフィックと評価

ゲームは明るいポップなグラフィックを持ちつつも、ストーリーは時折暗いテーマを扱います。シナリオの深みとキャラクター描写は賛否がありますが、後年には名作として評価されています。特に哲学的な問いを扱った重い内容は、多くのプレイヤーに印象を残しました。

まとめ

『テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョン』は、独特なシステムや深いテーマが織り交ぜられた作品であり、シリーズの中で特異な存在です。子育てのような要素を取り入れたプレイヤーとの関係性や、キャラクターたちの成長が際立ち、プレイするたびに新たな発見があるゲームと言えるでしょう。

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