テスラ・モデルY

モデルY（Model Y）

テスラのモデルYは、アメリカのテスラ社が製造・販売している電気自動車で、特にクロスオーバーSUVスタイルが特徴です。このモデルは、テスラの代表的な5番目の電気自動車で、過去のモデルであるロードスター、モデルS、モデルX、モデル3に続くものとなっています。モデルYは、小型EVセダンであるモデル3を基に開発され、ボディサイズが約10%大きくなり、価格も約10%上昇していますが、航続距離はわずかに短くなっています。

量産体制において、モデルYのデザインはモデル3と共通する要素を多く持ち、グリルのない前面やシンプルな内部デザインがその一例です。車両の各種設定は、15インチのタッチパネルに集約されており、運転時の操作を直感的に行えるようになっています。標準仕様では2列シート5人乗りですが、オプションで3列目シートを追加して7人乗りにすることもできます。また、2列目はベンチシート形式で、個別に倒すことが可能であり、すべてのシートを倒すことで広々としたフルフラットの荷室を作ることができます。

テスラはモデルYの利益率が29.4%を超えており、これは高級車メーカーの平均である8～10%と比較しても際立った数字です。また、テスラは頻繁に価格変更を行っており、2021年3月の4万8990ドルから2022年8月には6万5990ドルまで値上がりした事例があります。

メカニズム

パワートレイン

モデルYには、4WD仕様として独立したモーターがフロントとリアに配置されています。この二つのモーターは、ホイールのトルクを統合的に制御しており、時速100kmに達するまでの加速がわずか3.7秒で可能です。これにより、運転者は加速性能を実感しながら運転を楽しむことができます。

安全装備

モデルYには、標準装備として運転支援システムである「オートパイロット」が搭載されています。このシステムは、ソフトウェアのアップデートを通じて新しい機能の追加や改善が行え、常に最新の技術を享受できるところも魅力です。悪天候時でも安定した走行ができるよう、トラクションコントロール装置も完備されています。

鋳造シャシー

リアシャシー部分は、ギガプレスと呼ばれる8000トン級の鋳造マシンを使用し、一体的に製造されています。この新技術により、部品点数や製造プロセスが大幅に削減され、コストが40%、重量も30%下がる効果がありますが、事故による修理費用が高くなる可能性もあり、最悪の場合には即廃車となる状況が懸念されます。

年表

テスラのモデルYの歴史は、2016年7月にイーロン・マスクCEOが車名を公表したことに始まります。その後の発表では、2019年に生産を2020年内に開始する計画が示され、3月にはロサンゼルスでの初公開が実現しました。最終的には2020年3月に納車が開始されました。

さらに、2023年にはアメリカ運輸省道路交通安全局が走行中のハンドル脱落問題に対して調査を行うなど、モデルYは発売以来さまざまな注目を集めています。

このようにモデルYは、様々な先進技術と高い利益率を備えた魅力的な電気自動車として、自動車市場における重要な位置を占めています。テスラは今後も新たな技術革新と共に、さらなる成長を目指しています。

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