テラスウォーク一宮

テラスウォーク一宮

愛知県一宮市両郷町にある「テラスウォーク一宮」は、ユニー株式会社が運営するサーキットモール型のショッピングセンターです。核店舗は「アピタ一宮店」。この施設は、前身である旧「アピタ一宮店」の建て替えを経て、2013年冬に開業しました。本稿では、テラスウォーク一宮の概要と、その歴史を辿る旧店舗について解説します。

新しいコンセプトに基づく施設設計

テラスウォーク一宮の建設にあたっては、次世代型「アピタ」業態の実現が目指されました。環境負荷低減のため、温室効果が小さいCO2を冷媒とする冷凍・冷蔵機器を導入。また、来店客の快適性と効率的な回遊性を考慮し、長時間歩く必要のない店舗構造が採用されています。これらの工夫は、ユニーが他店で検証した成功事例を集約し、競争力を高めるために盛り込まれたものです。

施設名の「テラスウォーク」は、一宮市の歴史的背景である繊維産業「textile」、地域における新たな「landmark」としての期待、そして一宮市の伝統行事である七夕祭りの「star」という三つの言葉に由来する造語です。

周辺環境と商圏

テラスウォーク一宮の周辺は、国道22号や愛知県道64号線といった主要幹線道路が交差しており、特に両郷町交差点付近では交通渋滞が発生しやすいエリアです。一宮市内や近隣の江南市には、同じユニーグループの大型店を含む競合施設が複数存在します。こうした環境から、テラスウォーク一宮は主に一宮市街地の、特に国道22号より西側のエリアを主な商圏としています。

開業計画の初期段階では映画館の設置が検討されていましたが、これは実現しませんでした。

敷地外の国道沿いにあるマクドナルドは、かつて旧アピタ敷地内にあり「一宮アピタ店」として営業していましたが、建て替え中も継続して営業し、現在は「一宮テラスウォーク店」に改称しています。

アクセス情報とキャラクター

公共交通機関では、名鉄一宮駅バスターミナルから江南団地行きまたは江南駅行き名鉄バスに乗車し、「両郷町口」バス停で下車することでアクセス可能です。

テラスウォーク一宮には、オリジナルのマスコットキャラクター「テラみん」がいます。ピンク色のゾウの女の子で、旧店舗が1975年に開業した際に使われ、「ゾウさんユニー」として親しまれたマスコットマークの孫という設定が与えられています。

旧アピタ一宮店の歴史

テラスウォーク一宮が立つこの地には、1975年6月、ユニー初の本格的な郊外型大型SC「ユニー一宮店」が誕生しました。かつて東海レーヨンの工場跡地であった場所に建てられ、屋上にはゾウのマスコットが描かれ、「ぞうさんユニー」として地域に親しまれました。この店舗は、当時この地域で最も本格的な郊外型SCとして、市民の買い物や憩いの場となり、地域商業において重要な役割を果たしました。

1980年6月には施設名が「サンテラス一宮」に変更され、1995年には増築が行われるなど、規模を拡大しました。しかし、2000年代以降は近隣に新たな大型商業施設が次々と開業し、競争環境が厳しくなったことで、かつての勢いは失われつつありました。

建物の老朽化のため、旧店舗は2012年8月19日に閉店しました。閉店後、建物は一時的に一宮市消防本部による訓練場所として活用されました。

旧店舗には様々なテナントが出店していました。

まとめ

テラスウォーク一宮は、旧アピタ一宮店の歴史と地域とのつながりを引き継ぎ、環境配慮や利便性を追求した次世代型SCとして再出発しました。競争環境はありますが、地域住民の生活を支える商業施設としての役割を担っています。

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