テルミナ (駅ビル)

テルミナは、JR錦糸町駅に直結する駅ビル型商業施設です。株式会社錦糸町ステーションビルによって運営されており、錦糸町の繁華街の一角を担っています。地上7階、地下1階の「TERMINA」、高架下にある「TERMINA2」、そして地上6階の別館「TERMINA3」の3つの建物で構成され、100以上の専門店や飲食店が入居しています。

開業当初は「駅ビルきんし町」という名称で、1961年に国鉄の民衆駅として誕生しました。当時の駅舎建設費は地元の民間企業などが負担し、その見返りとして駅舎内に店舗を構えたという経緯があります。その後、1972年に現在の「テルミナ」に名称が変更されました。

バブル景気時には年間売上高150億円を記録しましたが、1990年代後半には売上が低迷。そのため、大規模な改装が行われ、2000年に新装開業しました。このリニューアルでは、地下1階に食品スーパー、地上階に家電量販店などの大型専門店が導入され、新たな顧客層の獲得に成功しました。

テルミナのある場所は、明治時代には歌人・小説家の伊藤左千夫が牛舎を構え、牛乳を製造・販売していた場所でもあります。その歴史を伝えるため、店舗前には伊藤左千夫の歌碑が建てられています。

ポイントサービスについては、以前は「テルミナカード」が利用されていましたが、2016年にJR東日本共通ポイント「JRE POINT」に切り替えられました。これにより、より多くの顧客がポイントサービスを利用できるようになりました。

テルミナの歴史は、以下の通りです。

1960年5月4日：株式会社錦糸町ステーションビル設立。
1961年11月28日：「駅ビルきんし町」第1期開業。
1962年4月：全館開業。
1972年7月：店名を「テルミナ」に改称。
1980年5月：「らが～る」を開業。
1997年4月：株式会社錦糸町ステーションビルが、錦糸町ターミナル開発株式会社を合併。
2000年4月7日：「テルミナ」リニューアルオープン。
2003年7月23日：「TERMINA West Wing」開業。
2003年10月：ポイントカード「テルミナカード」サービス開始。
2011年3月：「テルミナ2」リニューアルオープン。
2013年10月：「TERMINA West Wing」を「テルミナ3」へ改称。
2014年4月：「テルミナ」5階レストランフロアをリニューアルオープン。
2016年2月23日：ポイントカードを「JRE POINT」に切り替え開始。
2017年2月28日：「テルミナカード」廃止。
* 2017年4月：「テルミナ」1階食料品フロアをリニューアルオープン。

テルミナは、過去の映画にも登場しています。1964年公開の日活映画『美しい十代』や、同年の東宝映画『喜劇　駅前女将』には、開業当時の様子が映し出されています。これらの映画は、テルミナの歴史を語る上で貴重な資料となっています。

また、テルミナと似た名前の施設として、JR名古屋駅構内にあった地下街「ゲートウォーク」が挙げられます。この地下街は、かつて「テルミナ地下街」という名称でした。このように、テルミナという名前は、かつて他の場所でも使用されていたことがあります。

テルミナは、錦糸町駅の利用者にとって、なくてはならない存在です。駅直結という利便性はもちろん、様々なジャンルの店舗が集まっているため、買い物や食事など、幅広いニーズに対応しています。地域住民にとっても、日常生活に欠かせない存在として親しまれています。

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