テレボヴリ公

テレボヴリ公国は、11世紀末から12世紀中頃にかけて存在した、現在のウクライナ西部に位置する公国です。その名は、中心都市であったテレボヴリ（現テレボーウリャ）に由来します。テレボヴリ公は、この公国を統治した君主の称号であり、「公」はクニャージという言葉の翻訳です。

テレボヴリ公の歴史

テレボヴリ公国は、1080年代にロスチスラフ家によって成立しました。ロスチスラフ家は、キエフ大公国の分家であり、勢力を拡大する中でテレボヴリとその周辺地域を支配するようになりました。

初代テレボヴリ公となったのは、ヴァシリコ・ロスチスラヴィチです。彼は1086年から1124年まで在位し、公国の基礎を築きました。その後、ロスチスラフ・ヴァシリコヴィチ、イヴァン・ヴァシリコヴィチと続きます。

1141年には、ウラジーミル・ヴォロダレヴィチが公位に就きました。彼は1152年（または1153年）まで在位しましたが、その後、テレボヴリ公国はガーリチ公国に併合されました。一時的に1210年イジャスラフ・ウラジミロヴィチが在位しています。

歴代テレボヴリ公一覧

ヴァシリコ・ロスチスラヴィチ （在位：1086年 - 1124年）
ロスチスラフ・ヴァシリコヴィチ （在位：1124年 - ?）
イヴァン・ヴァシリコヴィチ （在位：1124年 - 1141年）
ウラジーミル・ヴォロダレヴィチ （在位：1141年 - 1152年 / 1153年）
イジャスラフ・ウラジミロヴィチ （在位：1210年）

テレボヴリ公国は比較的短期間でガーリチ公国に併合されましたが、その存在は、当時のルーシにおける政治的な変動を示す一例と言えるでしょう。

参考文献
Василько Ростиславич // Энциклопедический словарь Брокгауза и Ефрона
* Изяслав Владимирович // Биографический словарь

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