テーム・インパラ

テーム・インパラ (Tame Impala)

テーム・インパラは、オーストラリアのミュージシャン、ケヴィン・パーカーによるサイケデリック・ミュージックプロジェクトです。パーカーのソロプロジェクトとしてスタートしましたが、ライブではバンド編成で演奏されます。その音楽性は、1960年代後半のサイケデリック・ロックを現代的な解釈で再構築したサウンドが特徴です。

来歴

2007年 - 2010年: キャリア初期

2007年、ケヴィン・パーカーはパースでテーム・インパラを始動させました。以前のバンド、The Dee Dee Dumsや、彼がMySpaceに公開していた音源がきっかけとなり、モジュラー・レコーディングスとの契約を獲得。2008年9月にはセルフタイトルのEP『Tame Impala』を発表し、オーストラリアのインディーチャートで1位、シングルチャートでも10位に入るなど、注目を集めました。その後、The Black Keys、Yeasayer、MGMTなどのツアーをサポートし、数々のフェスティバルにも出演しました。

2009年には、初のシングル「Sundown Syndrome」をリリース。この曲は映画『キッズ・オールライト』のサウンドトラックにも使用されました。また、サマーソニックにも出演しています。

2010年 - 2011年: Innerspeaker

2010年5月、デビューアルバム『Innerspeaker』をリリース。ピッチフォーク・メディアでBest New Musicとして紹介されるなど、各音楽メディアから高い評価を得ました。MGMTのツアーのオープニングアクトを務めた後、Splendour in the Grassフェスティバルに出演し、ヨーロッパツアーも行いました。同年のARIAミュージック・アワードでは、Album of the Year、Best Rock Albumなど4部門にノミネートされています。

2011年 - 2014年: Lonerism

2012年には、2作目のアルバム『Lonerism』を発表。このアルバムは、ケヴィン・パーカーの自宅やフランスの個人スタジオで制作されました。Melody's Echo Chamberのアルバム制作にも参加しており、その経験が『Lonerism』にも影響を与えています。

先行シングル「Elephant」や「Feels Like We Only Go Backwards」をリリース後、アルバムは2012年10月に発表されました。NMEの年間ベスト・アルバムランキングで1位を獲得するなど、前作を上回る評価を得て、第56回グラミー賞では最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム部門にノミネートされました。ワールドツアーも開催し、コーチェラやフジロックフェスティバルなど、多くの大型フェスティバルに出演しました。

2014年 - 2018年: Currents

2015年には、3作目のアルバム『Currents』をリリース。先行シングル「Let It Happen」などを発表し、アルバムは各方面から絶賛されました。Q誌では年間ベストアルバムに選出され、「ダンスフロアに万華鏡のようなポップなサウンドを加えた」と評されています。2016年には単独来日ツアーを行い、2018年にはサマーソニックにも出演しました。

2019年 - 現在: The Slow Rush

2019年、コーチェラ・フェスティバルのヘッドライナーを務めました。3月にはシングル「Patience」をリリースし、サタデー・ナイト・ライブにも出演。その後、「Borderline」などのシングルを発表し、2020年2月には4作目のアルバム『The Slow Rush』をリリースしました。現在も、多くのフェスティバルでヘッドライナーを務めるなど、精力的に活動を続けています。

メンバー

ケヴィン・パーカー (Kevin Parker): ボーカル、ギター、ベース、ドラム、キーボード
ジェイ・ワトソン (Jay Watson): シンセサイザー、コーラス、ギター
ドミニク・シンパー (Dominic Simper): ギター、シンセサイザー
ジュリアン・バルバッガロ (Julien Barbagallo): ドラム、コーラス
キャム・エイブリー (Cam Avery): ベース、コーラス、シンセサイザー

ディスコグラフィ

Innerspeaker (2010年)
Lonerism (2012年)
Currents (2015年)
* The Slow Rush (2020年)

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