ディズニーおさいふプラス

ディズニーおさいふプラス

ディズニーおさいふプラスは、三菱東京UFJ銀行が2007年5月28日から2010年5月31日まで展開したインターネットバンキングサービスです。このサービスは、ウォルト・ディズニー・ジャパンと提携しており、日本のメガバンクによるディズニーとの業務提携は初めての試みでした。特に女性やファミリー層をターゲットとし、提供することで顧客基盤の拡大を図っていました。目標としては、開始から3年以内に約50万口座の獲得を目指していました。

基本的なコンセプトは、ユーザーが親しみを感じられるようなスマートな銀行取引の提供です。そのため、「フレンドリー＝わかりやすい銀行」「ファミリー＝楽しめるコンテンツ」、「バリュー＝ディズニーのポイントサービスの付与」に基づき、ユーザーにとって魅力的なサービスを企画していました。具体的には、インターフェイスにディズニーキャラクターのイラストが使われ、簡単に使えるように「振込・振替」や「取引照会」といった機能に絞った設計がなされていました。

ユーザーにとって魅力的な要素の一つとして、ディズニー絵文字を使用したスケジュール帳や天気予報など、ユニークなコンテンツが多く用意されていました。また、パソコン版には銀行用語をわかりやすく解説する「用語集」も用意され、初めてインターネットバンキングを利用する人に配慮した設計がされています。

さらに、パソコン版には、「マジカル・バザール」という洋服の仕立て屋を経営するゲームがあり、ユーザーは実際の経営を体験しながらお金について学ぶ機会が与えられました。また、携帯電話版にはアドベンチャーゲームが提供され、ゲームを通じて楽しみながら銀行取引について学ぶことができました。

このサービスでは、口座開設や継続利用に応じて「マジックコイン」が付与されるポイントシステムも導入されていました。これにより、ディズニーモールで様々な商品と交換が可能となっており、口座開設を促進する要素となっていました。ポイントの付与は2007年8月27日から開始され、口座開設をした顧客にはその前に特別な先行ポイントが提供されました。

残念ながら、ディズニーおさいふプラスは2010年にそのサービスを終了しましたが、そのユニークな試みは多くの利用者に楽しく利用されていました。ディズニーの魅力を取り入れたバンキングサービスは、金融業界においても新しい可能性を示した一例と言えるでしょう。

参考資料

• - 三菱東京UFJ銀行とディズニーが提携した際のプレスリリースやニュースを通じて、多くの情報が発信されていました。これらの情報は、サービス開始時の顧客の反応や、提携背景を理解する手助けとなります。

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