ディズニーデラックス

ディズニーデラックス（Disney Deluxe）とは

ディズニーデラックスは、かつてウォルト・ディズニー・ジャパンとNTTドコモが共同で運営していた日本の動画ストリーミングサービスです。2019年3月26日にサービスを開始し、ディズニー関連の映画やテレビ番組を中心に配信していました。このサービスは、ウォルト・ディズニー・ジャパンがコンテンツ制作などを担当し、NTTドコモが決済システムと販売促進を担うという協力体制で運営されていました。

サービスの特徴

ディズニーデラックスの利用には、ディズニーアカウントに加えて、ドコモが提供する「dアカウント」が必要でした。しかし、ドコモの携帯回線契約は必須ではありませんでした。サービス開始当初、アメリカなどで展開されていた「Disney+（ディズニープラス）」とは別のサービスとして位置づけられていました。

ディズニーシアターでは、定額見放題（SVOD）作品が中心でしたが、最新作については期間限定で都度課金（TVOD）を行う場合もありました。また、サービス開始以前に他の動画配信サービスで配信されていたディズニー関連作品も、ディズニーデラックス内で視聴可能でした。サービス開始直前にはウォルト・ディズニー・カンパニーによる21世紀フォックスの買収がありましたが、ディズニーデラックスでは、2020年6月のDisney+へのリブランドまで、フォックス系の作品は配信されていませんでした。一方で、ディズニー以外の制作によるアニメ作品も配信されていました。

Disney+への統合

2020年5月28日、ウォルト・ディズニー・ジャパンはドコモとの協業を通じて、同年6月11日に日本でDisney+のサービスを開始することを発表しました。ディズニーデラックスのアプリはDisney+へとアップデートされ、ディズニーデラックス会員はそのままDisney+を利用できるようになりました。これにより、両サービスが併存する事態は回避されました。

料金体系

ディズニーデラックスの月額料金は990円（税別）でした。2019年12月1日からは、「ドコモのギガプラン」契約者向けに、最大1年間700円（税別）割引となるセット割引も提供されていました。ドコモの携帯回線契約者は携帯電話料金と合算で請求され、それ以外のdアカウント利用者は登録したクレジットカードから請求されました。Disney+への移行後は、「ディズニープラス」と「ディズニーDX」アプリを楽しめるサービス契約となりました。

オリジナル番組

ディズニーデラックスでは、サービス開始当初、中島健人（Sexy Zone）によるクイズ番組『ディズニー イッツ・ア・クイズワールド』が唯一のオリジナル番組でした。その後、フィリピンで公開済みの『三人の騎士の伝説』が海外制作として初の独占番組として配信開始されました。さらに、『マンダロリアン』もディズニーデラックスで独占配信されるなど、徐々にオリジナル番組の拡充が進められました。ディズニーデラックスで制作されたオリジナル番組は、Disney+へのサービス移行後も一部を除き、引き続き配信されています。

ディズニーデラックスの主なオリジナル番組

『ディズニー イッツ・ア・クイズワールド』（2019年3月26日）
『三人の騎士の伝説』（2019年6月7日）
『スター・ウォーズ マンダロリアン』（2019年12月26日）
『Disney マイ・ミュージック・ストーリー』（2020年1月31日）

ディズニーDX

ディズニーデラックスには、動画コンテンツ以外にも、スマートフォンアプリを通じて「ディズニーDX」「スター・ウォーズ DX」「マーベルDX」などのコンテンツが提供されていました。これらのアプリでは、ニュースや特別映像、デジタルコンテンツなどが提供されていました。Disney+のサービス開始後も、「ディズニーDX」アプリと優待サービスは継続されましたが、「スター・ウォーズ DX」「マーベル DX」アプリは2020年10月6日にサービスを終了し、コンテンツは「ディズニーDX」アプリに統合されました。

まとめ

ディズニーデラックスは、独自のコンテンツとサービスを展開していましたが、Disney+の日本上陸に伴い、その役割を終えました。しかし、ディズニーデラックスで培われたコンテンツやサービスは、Disney+に引き継がれ、現在も多くのファンに楽しまれています。

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