ディ・チェコ

ディ・チェコ (De Cecco)

ディ・チェコは、1886年にイタリアのアブルッツォ州ファーラ・サン・マルティーノで創業した、世界的に有名なパスタ製造会社です。創業以来、高品質なパスタを提供し続け、世界中の食卓で愛されています。日本では日清製粉ウェルナが販売を手掛けています。

概要

ディ・チェコの主力商品はパスタであり、その特徴は伝統的なブロンズダイスを使用した製造方法にあります。ブロンズダイスを使用することで、パスタの表面に微細な凹凸が生まれ、ソースとの絡みが格段に向上します。これにより、パスタ本来の風味とソースの旨味が一体となり、より豊かな味わいを楽しむことができます。

また、製造工程においては、低温で時間をかけて乾燥させることで、パスタのグルテン組織をゆっくりと形成し、茹で上げた際に、もちもちとした食感が生まれるように工夫されています。この独自の製法が、ディ・チェコのパスタが持つ独特の食感と風味を支えています。

2013年春からは、日本向け商品のパッケージデザインがリニューアルされ、小麦の束を持つ農民の少女が描かれたトレードマークが横型に変更されました。このデザイン変更は、より洗練されたブランドイメージを打ち出すとともに、消費者に親しみやすさを感じてもらうことを目的としています。

歴史

ディ・チェコの歴史は、1886年にディ・チェコ兄弟が、アブルッツォ州の小さな町ファーラ・サン・マルティーノでパスタ工場を設立したことから始まりました。創業者のニコラ・ディ・チェコは、パスタ工場設立以前は石臼で小麦粉を生産しており、小麦に対する深い知識と情熱を持っていました。

1908年には、小麦の束を持つ農民の少女を商標として採用し、ブランドイメージを確立しました。しかし、第二次世界大戦中には、工場がドイツ軍の爆撃により破壊されるという苦難も経験しました。戦後、ディ・チェコは不屈の精神で工場を再建し、需要の増加に対応するため、1950年にはペスカーラに新しい工場を建設しました。

1980年には、ファーラ・サン・マルティーノに最新鋭の工場を新設し、生産能力を大幅に向上させました。1986年には、オリーブオイルを原料とした商品ブランドを立ち上げ、パスタ以外の分野にも進出を開始しました。現在では、ソース、穀類、冷凍食品など、幅広い商品ラインナップを展開しています。

現在、ディ・チェコは世界で3番目に大きなパスタ製造企業へと成長しました。伝統的な製法を守りながらも、革新的な技術を取り入れ、常に高品質な製品を提供し続ける姿勢が、世界中の消費者から支持されています。

関連項目

パスタ
スパゲッティ
アルデンテ

外部リンク

ディ チェコ since 1886 - De Cecco
* ディ・チェコ | 日清製粉ウェルナ

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